2011 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病関連歯周炎の病態指標としての歯肉溝滲出液中オステオポンチンの意義と有用性
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22592314
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
堀部 ますみ 徳島大学, 病院, 助教 (50346615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 俊彦 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10127847)
稲垣 裕司 徳島大学, 病院, 助教 (50380019)
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Keywords | 糖尿病 / 歯周炎 / 歯肉溝滲出液 / オステオポンチン |
Research Abstract |
1,糖尿病関連歯周炎患者の歯肉溝滲出液中OPNの測定について検討を行った。 (1)サンプルの採取 徳島大学病院歯科を来院した歯周病患者約30サンプル、コントロール群として健常者約10サンプルの歯肉溝滲出液を採取しペリオトロン^[○!R]を使用して滲出液量を測定した。同時に歯周組織検査およびHbAlcや喫煙の有無など問診を行った。、 (2)歯肉溝滲出液中のOPNの測定 採取した歯肉溝滲出液はQuantikine^[○!R] Human Osteopontin (OPN) Immnoassay (R & D System)を用いてELIZAを行った。その結果、測定値可能範囲に検出することができなかったため、サンプルを濃縮するなど様々な測定方法を試みたがいずれにおいても検出可能量に満たなかった。そこでTiter Zyme Osteopontin (human), EIA kit (Enzo)に変更し、同様の実験を行ったがOPNの検出はできなかった。数年前に定量したキットと別製品であることが未検出の一因と考えられるが、引き続き検討中である。 (3)研究結果の分析 当初、歯肉溝滲出液中の糖尿病関連歯周炎の特定のマーカーとしてOsteopontinは有用であると判断していたが、現状で検出することが難しいため、本研究の目的に類似する骨代謝マーカーとしてI型コラーゲン-C-テロペプチド(ICTP)の測定を別途行うこととした。その結果、著しい歯肉の炎症部位において,炎症のない部位に比較し高値を示す傾向を確認できた。平成24年度はOPN測定を再検討するとともにICTPを中心に骨代謝マーカーの検索を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していたOsteopontinの検出ができなかったため、それにともなう手技の確認、検出方法の変更、またサンプルの追加回収に時間を要してしまい、当初予定していた分析にいたることができず、研究に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、検出蛋白としてOsteopontinを再検討するとともに、マーカーをICTPに変更し歯肉溝滲出液内での動態を検討していく予定である。骨代謝マーカーICTPのGCF中の存在についての報告は少なく、糖尿病との関連についても興味深い分子マーカーになりうると考えられ、他の骨代謝マーカーとの比較も行って歯周病への特異性を検討する。
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