2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592328
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
下山 和弘 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (30171010)
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Keywords | 口腔機能 / オーラルディアドコキネシス / 口唇運動 / 機能訓練 |
Research Abstract |
口腔機能の向上サービスの実施にあたり、口腔機能サービス前後の機能評価が求まられている。口腔機能の向上のためには適切な運動を行うことが大切である。このため口腔機能訓練の説明書とともに、具体的に映像で理解できるようにするため口腔機能訓練を実際に行っている映像を製作した。この映像については対象となる人々に意見をきいた上で改善点が示されたので再度製作を行っている。また、被験者を対象にした場合の問題点を検索するために、口唇運動測定装置を用いてオーラディアドコキネシスの測定を行った。義歯使用者に対して口唇運動測定装置を用いてオーラディアドコキネシスの測定を行ったところ、義歯の維持・安定の程度によっては測定に影響が出ることが判明した。しかし、維持・安定のよい義歯を装着している場合には測定上問題がないことがわかった。 オーラルディアドコキネシスによる評価でパの発音において5回連続の測定を行った。この結果、5回中では2回目で最大値を示す者が多かった。パタカの発音において5回連続の測定を行った結果、ばらつきがみられ、必ずしも一定の傾向がみられるものではなかった。年齢についても20歳代の青年群と高齢者群での比較を行ってみた。高齢者群は日常生活を自立しており仕事などを持っている高齢者であった。パの発音について検討したところ、高齢者群における発音回数が少ない傾向がみられたが、その差は少なかった。パタカの発音でも高齢者群の発音回数が少なく、パの発音よりもこの差は大きかった。口腔機能の低下は起こりにくいといわれているが、本研究の結果はこれと同様の傾向を示していると思われる。
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