2012 Fiscal Year Annual Research Report
プロフェッショナルケアによる舌清掃が一般成人の口腔内状況に及ぼす影響
Project/Area Number |
22592343
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
岸 光男 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (60295988)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 舌苔 / 舌清掃 / 口臭 / 歯周病原性細菌 / real-time PCR法 / 16SrRNA |
Research Abstract |
1.舌清掃が除去後の歯垢ならびに舌苔の再付着に及ぼす影響を交叉研究により検討した。対象者は歯周ポケットを有さない成人(平均年齢22.9歳)18名とした。実験1日目に舌苔を採取し、同時に下顎両側第二乳臼歯と第一大臼歯舌側面から歯垢を全量採取した。その後被験者を無作為に2群に分け、1群は舌清掃群、他群は舌清掃を行わない対照群とした。舌苔は3日後、10日後に同様に採取した。歯垢は3日目に左右いずれかの同歯面から採取し、10日目には3日目と反対側の歯面から採取した。3週間後、舌清掃群と対照群を入替え、同様の試料採取を行った。両試料からゲノム DNAを精製し、real-time PCR法で総菌量を測定した。その結果、歯垢中の総菌数は、3日後には両群とも歯垢除去前に比べて有意に少なかった(p<0.05)。10日後、有意ではなかったが除去前との差は舌清掃群で大きかった(舌清掃群:p=0.098、対照群:p=0.206)。舌苔中の総菌数は対照群では採取日による差を認めなかった。舌清掃群では3日目、10日目とも清掃前に比べて低値であったが、その差は10日後に有意であった。これらより、舌清掃が清掃後の舌背の細菌数同様、歯垢の細菌数に影響を及ぼす可能性が示された。 2.以前に106名の成人(平均年齢23.5歳)を対象として行った実験結果を再解析し、口中のVSC濃度測定で歯垢中の歯周病原性細菌の存在を予測しうるかを検討した。その結果、VSC濃度と歯垢中Porphyromonas gingivalisの存在が強く関連した。VSC濃度230ppbおよび442ppbを喫煙者、非喫煙者のカットオフ値とした場合、P. gingivalisが存在することを陽性とした尤度比はそれぞれ17.1、16.8と高い値を呈し、VSC濃度測定が歯垢中の歯周病原性細菌の定着を予測する有効な方法であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)