2011 Fiscal Year Annual Research Report
生涯学習の視座からとらえた助産師基礎教育と臨床の協働型継続教育プログラムの開発
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22592360
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
常盤 洋子 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (10269334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 喜久子 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (40346937)
國清 恭子 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 講師 (90334101)
永山 くに子 富山大学, 医学部, 教授 (70285443)
篠崎 博光 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (30334139)
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Keywords | 助産師教育 / 助産師基礎教育 / 生涯学習 / 助産実践能力 / 教育プログラム / 卒後研修 / 卒後教育 / 継続教育 |
Research Abstract |
平成23年度は、助産師の生涯学習の動機づけの要因と助産師の基礎教育機関の実習施設で実際に行われている継続教育の内容と課題を明らかにすることを目的として、学士教育課程における助産コース卒業生14名を対象に、助産師の基礎教育機関卒業時点での助産実践能力と卒業後の継続教育に期待する内容について半構成的面接によって明らかにした。基礎教育機関卒業時点において正常経過の妊娠期・分娩期・産褥期の助産ケア実践における助産診断能力は指導者の助言があれば実践できるから一人でできるレベルであった。周産期における保健指導およびメンタルヘルスケアについては指導者とともに実践できるレベルであり、対象者の状況に合わせた指導を実践するには、助産診断における統合力と対象者が必要とする保健指導内容の選定能力に課題が残っていることがわかった。また、分娩時の応急処置に関する知識は有しているが生理的範囲を逸脱している状況に応じた応急処置の実践については卒後の教育で強化していく必要性が示唆された。新生児の経過診断については一人の判断では自信がないという語りが聞かれた。新生児の助産診断と蘇生技術については卒後研修、院内教育等で知識・技術が獲得できる教育プログラムの開発が求められていることが示唆された。また、助産師の基礎教育機関の助産実習施設で助産師学生の実習指導を担当している助産師10名を対象に、実習指導の実践で困っている内容と実習施設における継続教育の学習ニードについて聞き取り調査を実施した。調査に協力が得られた助産実習指導担当者の助産師経験年数は5年~25年であった。実習指導者が困っている内容として、分娩介助実習場面では、助産診断の報告に関する内容と保健指導の実践に関する内容が多く聞かれた。臨床指導者を対象とした実習場面における教育アセスメントと教材化に関する教育プログラムの開発が求められていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
助産師の生涯学習の動機づけの要因と助産師の基礎教育機関の実習施設で実際に行われている継続教育の内容と課題を明らかにすることを目的として、全国の助産師基礎教育機関における卒業時点の助産実践能力と継続教育における学習ニードに関する質問紙調査を企画したが、質問紙作成の段階において面接調査による質的調査を実施して助産師基礎教育機関卒業時点における助産実践能力と継続教育における学習ニードの概要をとらえる必要があると判断されたことから卒業生と助産実習指導者を対象とした質的調査に計画を変更した。聞き取り調査の分析から助産師基礎教育機関卒業時の実践能力と継続教育に必要とされる教育内容の概要が見えてきたことから次年度の量的調査の基盤が構築されたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に実施した助産師基礎教育機関卒業時の実践能力と継続教育に必要とされる教育内容について聞き取り調査を実施した研究成果をもとに助産師能力と継続教育に期待する内容に関する質問紙調査と面接調査を実施する。また、日本の助産師活動と類似する歴史を持ちながら自律的な助産師を養成しているニュージーランドの助産師教育の歴史と実践についての聞き取り調査を実施し、助産師の生涯学習の視点から基礎教育と継続教育の有機的な連携が見える教育プログラムの開発にむけた提言を行う際の資料とする。
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