2012 Fiscal Year Annual Research Report
服薬管理における臨床薬理学分野の看護実践能力向上をめざした教育プログラム開発
Project/Area Number |
22592373
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松田 明子 鳥取大学, 医学部, 准教授 (00346347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 美保子 慶應義塾大学, 看護学部, 教授 (10263493)
三浦 典正 鳥取大学, 医学部, 准教授 (30325005)
長谷川 純一 鳥取大学, 医学部, 教授 (60189529)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 服薬管理 / 臨床薬理学 / 看護基礎教育 |
Research Abstract |
本課題の目的は患者の安全な服薬管理を目標に看護師の臨床薬理学分野の知識・実践能力の向上を目的とした教育プログラム開発をすることである。24年度の目的は、基礎的臨床薬理学的知識の向上を図る目的で看護学生の飲食物・サプリメントに対する知識・服薬管理に関する知識・技術の向上を目的とした教授方法の検討とその効果を検証することであった。 24年度では、①作成した教授方法を教育介入研究の手法を用いて検証する予定であったが、再度、これまでの文献検討および18年度の教育介入研究の結果から、教育的意義があると判断し、サプリメント・嗜好品・機能性食品に関する作用と服薬管理上の看護の視点について教授内容を基礎看護教育の低学年に位置づけることとした。 また、②安全な服薬管理を行なうためには添付文書の理解は必要不可欠であることから、看護学生の実習においてこれまでに検討を重ねてきた投薬プロセスにそっての服薬管理状況と添付文書の活用状況について調査を行なった。本学の医学部倫理委員会の承認を得て実施した。対象は看護学4年生75名であった。回収率82%(62/75名)であった。実習中の服薬管理体験者は53名であった。そのうち、添付文書を確認した人は41名(77.3%)であった。添付文書の確認内容は、作用が36名(87.8%)、副作用が36名(87.8%)、薬物動態学が7名(17.0%)、禁忌が27名(65.9%)、取り扱い注意が16名(39.0%)、組織構成が5名(12.2%)、効能効果32(78.0%)、用量・用法30(73.1%)であった。投薬プロセスにそっての服薬管理を実施していた学生は、48.8%であった。 今後、24年度に調査した服薬管理における添付文書の活用状況を分析し、教育プログラム開発において添付文書の教育的意義と活用方法を検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は服薬管理における臨床薬理学分野の看護実践能力の向上をめざした教育プログラム開発である。新カリキュラムに伴い、看護基礎教育に焦点をあて検討を進めている。 24年度は、これまでの研究成果や文献検討を行った結果、嗜好品・サプリメントに関する作用と服薬管理についての教育内容は、看護基礎教育の低学年に教育的意義があると判断し位置づけることとした。また、服薬管理を安全に実施するためには添付文書の活用が重要であることから、24年度は実習における看護学生の添付文書の活用状況とこれまでに検討を重ねてきた投薬プロセスに沿った服薬管理状況を調査した。25年度は、この調査結果を分析し、添付文書の活用方法を検討する。 22-24年度において服薬管理における臨床薬理学分野に関する教育内容について検討予定事項はおおむね検討をした。 今後、看護実践能力の向上をめざした教育内容の検討を行なう。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度は、安全に服薬管理を実施するための添付文書の活用方法も合わせて検討し、これまでに検討した内容や結果から看護基礎教育において服薬管理における臨床薬理学分野の教育プログラムの内容や位置づけについて検討していく。
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