2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護学実習中の医療事故回避に向けた教授活動自己評価尺度の開発-実習安全FDの実現
Project/Area Number |
22592380
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
定廣 和香子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (60299899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟島 なをみ 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (00229098)
横山 京子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (80341973)
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Keywords | 看護学 / 看護学教育 / 看護学習 / 医療事故防止 / FD |
Research Abstract |
平成23年度は、次の研究目的の遂行に向け、平成22年度から引き続く活動を実施した。 研究目的:自由記述式の質問紙調査を実施し、実習中の医療事故を回避するために看護学教員が実施している対策と実践を明らかにする。 平成23年3月に624名の教員を対象に『実習中の医療事故防止に向けた対策と実践に関する質問紙』を用いて本調査を実施した。その結果、249名の回答が回収できた(回収率39.9%)。震災の影響が懸念されたため、5月13日から6月6日にかけて、大学40名、短期大学12名の教員計52名を対象に追加のデータ収集を実施した。その結果、26名から回答が返送されたため、パイロットスタディに協力した教員の回答も含め、計303名の回答を分析対象とし、基礎分析を実施した。 基礎分析を3回反復した結果、回答内容は、2487記録単位に分割でき、266同一記録単位群を形成した。さらに、平成23年度3月までに3回の本分析を実施し、48カテゴリを形成した。しかし、測定用具開発の基盤としてのカテゴリの洗練が必要と判断し、平成24年度も本分析を継続することとなった。 なお、これらの分析過程は、千葉大学大学院看護学研究科看護教育学教育研究分野研究推進コースにおいて7回公開し、内容分析に精通する共同研究者のスーパービジョンを受けると共に、内容分析の豊富な経験を持つ研究者間の検討を繰り返している。 この分析結果は、研究の最終目的となる『実習中の医療事故回避に向けた教授活動自己評価尺度』開発の基盤となるため、カテゴリおよびカテゴリを形成する記録単位群の現実適合性を高めることが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に予定していた本調査を22年度に実施できたため、追加のデータ収集期間をふまえても分析に十分な時間をかけることができた。また、当初の目標とした分析結果(カテゴリ)の産出は達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
カテゴリの洗練と同時に測定用具開発の理論枠組みの構築、測定用具案の作成を行うことにより、ほぼ当初の計画通り進捗できる見込みである。カテゴリの洗練が延長し、何らかの遅れが生じた場合でも、平成25年度の計画にゆとりを持たせているため、予備調査を平成25年度とすることにより対応可能である。
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