2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護学生のクリティカル・シンキングを育てるシミュレーション教育モデルの開発
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22592387
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
内藤 明子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 客員研究員 (30329825)
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Keywords | 看護学 / 教育工学 / シミュレーション / 救命 / コンピテンシー |
Research Abstract |
1.全国の看護系大学の看護基礎教育におけるシミュレーション教育実施状況調査の分析 本調査の目的は、シミュレーション教育の導入期における看護系大学成人看護学領域におけるシミュレーション教育の実態について明らかにするものである。対象校192校のうち47校(回収率24.5%)より回答が得られた。このうちシミュレーション教育を実施しているのは41校(872%)であり、そのうち12校は学科内技術演習室以外にもシミュレーション専用スペースが使用できる環境にあった。シミュレーション教育の課題としては、高度忠実度シミュレータが高額であり入手しにくいことがあげられ、普及の方策として、価格の値下げのほか教員向け研修の必要性も指摘された。 2.急変時の対応およびクリティカル・シンキングに必要な新卒看護師のコンピテンシーの明確化と、看護学生への教育内容の精選 急変時対応に関する書籍及び急変時クリティカル・シンキングに関わる文献から、看護学生の卒業時の到達目標を設定する目的で、新卒看護師に求められるコンピテンシーの抽出を行った。 3.初心者レベルの看護師・看護学生を対象とした緊急時対応等のシナリオ試作とシミュレーション演習導入に向けた準備 シミュレーション教育に関する国内外の学会参加と演習視察、文献検索により、看護におけるシミュレーション教育効果のエビデンスの確認に加え、シミュレーション演習実施における課題解決と成人看護学領域におけるシミュレーション項目の整理を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度毎の目的に沿っておおむね計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
文献から抽出したコンピテンシー原案について専門家の点検を受けた後、看護学生が到達すべきコンピテンシー項目を整理する。作成されたコンピテンシーリストを基に演習プログラムを作成する。また演習を効果的に進めるための教材を作成する。
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