2012 Fiscal Year Annual Research Report
看護技術を教える教員・臨床看護師の看護技術教育力の育成・向上プログラムの開発
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22592394
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
大津 廣子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70269637)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 車椅子移乗介助 / 三次元動作分析 / 臨床看護師 / 臨床経験年数 / 演示 / 説明力 |
Research Abstract |
24年度は病棟で勤務する臨床看護師の「車椅子移乗介助」技術の動作分析と、学習者に技術を指導する際の説明力、自分の実施した看護技術を振り返るリフレクション力について明らかにすることを目的に実施した。【被験者】研究目的、方法、研究参加の自由など依頼文書を用いて口頭で説明し同意の得られた臨床看護師10名。【データ収集】1.被験者の頭頂、左右の耳朶、肩峰、肘関節、手関節、手背中央、大転子、膝関節、外踝、母趾の19点にマーカーを貼付し、ギガネット画像入力システム(ライブラリー社)のカメラ6台で椅子に座っている模擬患者に車椅子移乗介助の実施場面を撮影した。2.臨床看護師が学生に対して演示している模擬場面時の「車椅子移乗介助」動作と説明内容をビデオカメラを用いて撮影・録音し、終了後半構成的面接を行った。【結果】対象者10名の平均年齢は36.9歳、平均臨床経験年数12.5年であった。臨床経験年数20年(A看護師)と臨床経験年数7年(B看護師)の「車椅子移乗介助」動作をみると、介助時の最初の姿勢である構えの姿勢は、A看護師(年齢42歳、身長164cm)は体重心(床面からの重心の高さ)72.3cm、上半身角度76.5deg、腰部角度83.8deg、膝部角度111degであり、B看護師(年齢43歳、身長151cm)は体重心67.6cm、上半身角度67.1deg、腰部角度91.4deg、膝部角度141.1degであった。患者の臀部がベッドから離れた時の動作は、A看護師は体重心68.9cm、上半身角度83.6deg、腰部角度78.7deg、膝部角度96.3degであり、B看護師は体重心70cm、上半身角度86.5deg、腰部角度95.5deg、膝部角度124.7degであった。臨床経験年数の多いA看護師の動作はB看護師の動作よりも膝を深く曲げ重心を低くしようとする動作がみられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)目的に応じたデータは収集できており、今後はデータを下記の視点から分析、解釈する予定である。 1臨床経験年数により、.臨床看護師の演示の説明力、リフレクション力に違いがみられるか。 2.看護教員と臨床看護師の「車椅子移乗介助」動作の違いについて比較分析する。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度は、22年度、23年度、24年度の調査から得られた結果をもとに、全体的な分析、解釈を実施し、看護技術を教える看護教員および臨床看護師の看護技術教育力向上に関する提言を行い報告書を作成する。
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Research Products
(3 results)