2010 Fiscal Year Annual Research Report
終末期医療における経管栄養法開始の決定と患者の判断能力
Project/Area Number |
22592434
|
Research Institution | Niimi College |
Principal Investigator |
土井 英子 新見公立短期大学, 新見公立大学看護学部, 准教授 (00290510)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 時恵 新見公立短期大学, 地域看護学専攻科, 准教授 (30224588)
粟屋 剛 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20151194)
中西 代志子 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (50217783)
小野 晴子 新見公立大学, 看護学部, 教授 (70331832)
|
Keywords | 経管栄養 / 訪問看護師 / アドボカシー / 自己決定 / 終末期高齢患者 / ディレンマ |
Research Abstract |
訪問看護師は、医師からの指示のもと、経管栄養(チューブによる栄養補給)を現場で実施する立場にある。訪問看護師が終末期の在宅高齢患者に経管栄養を実施する場合、倫理的ディレンマが生じやすい。そのため、ランダムに抽出した全国の200か所の訪問看護ステーションの訪問看護師に終末期における経管栄養開始に際して、患者に判断能力があると考えられる場合とそれがないと考えられる場合のそれぞれにおける以下の8通りのケースについて、実際に経管栄養が開始されたか否か、及び、具体的に看護師がどのような倫理的ディレンマを感じたか、を明らかにすることを目的に質問紙調査と半構成的な質問項目による面接調査の依頼を行った。 その結果、質問紙への回答が得られたのは101名(50.5%)であった。また、了解が得られ21名(10.5%)に面接調査を行った。以下の8通りのケースについて、「ある」と回答した割合を示す。 (1)医師が経管栄養開始の判断をし、患者も家族も経管栄養を拒絶した、というケース:6.3% (2)医師が経管栄養開始の判断をし、患者が経管栄養を拒絶し、家族はそれを望んだ、というケース:2.1% (3)医師が経管栄養開始の判断をし、患者が経管栄養を望み、家族が拒絶した、というケース:8.4% (4)医師が経管栄養開始の判断をし、患者も家族も経管栄養を望んだ、というケース:13.4% (5)医師が経管栄養不開始の判断をし、患者も家族も経管栄養を拒絶した、というケース:85.1% (6)医師が経管栄養不開始の判断をし、患者が経管栄養を拒絶し、家族はそれを望んだ、というケース:4.2% (7)医師が経管栄養不開始の判断をし、患者が経管栄養を望み、家族が拒絶した、というケース:25.0% (8)医師が経管栄養不開始の判断をし、患者も家族も経管栄養を望んだ、というケース:27.7%
|
Research Products
(1 results)