2012 Fiscal Year Annual Research Report
遷延性意識障害患者の食べる機能の回復を目的にした看護介入モデルの構築
Project/Area Number |
22592436
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
日高 紀久江 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00361353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 裕子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (40336409)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 遷延性意識障害 / 経口摂取 / 摂食嚥下 / 看護ケア |
Research Abstract |
本研究は,遷延性意識障害患者の食べる機能の回復に向けた看護介入モデルを構築することを目的とした.在院日数の低減化から,意識障害患者の生活機能の拡大は急性期病院の後方病院に委ねられることから,看護師の人員配置の少ない回復期リハビリテーション病棟や療養病棟でも看護介入が可能なモデルを構築することを最終的な目標としている.平成22年度は,遷延性意識障害患者と看護・リハビリテーションの実態を把握するために,関西地区一県における実態調査を行った.県内の医療機関56施設を対象に,郵送による質問紙調査を実施し,26施設から回答を得た(回収率46.4%).病院は一般病院(17施設)の平均在院日数は20.8日であり,長期療養型病院(2施設)では243.0日であった.遷延性意識障害患者は全入院患者数5,654人中466人(8.2%)だった.意識障害の原因は脳血管障害が最も多く,意識障害の状態として植物状態が251人(54.0%),最小意識状態は196人(53.9%)だった.看護ケア内容は,口腔ケア,排泄コントロール,栄養管理,生活リズムの調整の順に実施率が高かったが,摂食嚥下や表情筋のマッサージ等の実施率は低かった.平成平成23年・24年度は,家族のケアにより経口摂取が可能になった事例の集積を目的に,遷延性意識障害者・家族会を対象に調査を実施した.意識障害患者は入院中は経口摂取訓練の対象にされないことも多いが,退院後に家族が訓練を行い経口摂取を確立した例もあった.自宅退院後7年かけて経口摂取ができるようになった事例や,患者に食べさせたいものに応じた摂食訓練の方法を工夫するなど,慢性期の意識障害患者であっても,患者の状態に応じた長期的また段階的な訓練を実施していた.家族の訓練には科学的根拠に裏付けられる方法もあり,今後の経口摂取を可能にする看護介入モデルに有効な示唆を得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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