2012 Fiscal Year Annual Research Report
ICU病棟におけるクリティカルケア看護のエスノグラフィー
Project/Area Number |
22592441
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Research Institution | Kameda College of Health Sciences |
Principal Investigator |
小幡 光子 亀田医療大学, 看護学部, 教授 (50264346)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ICU / クリティカルケア / エスノグラフィー |
Research Abstract |
本年は、B総合病院のECU(B病院は複数のクリティカルケア病棟があるため、前年のA大学病院との対比を考え、条件の似たECUを選択)において延べ約30日間のフィールドワークを実施し、前年と同様にECU病棟の組織・構造・機能、病棟運営のシステムや人間関係等全体像を把握した。調査期間には病棟の行事(チームカンファレンス、リーダー会、勉強会、退院調整会議等)に時間が許す限り参加した。看護師に関しては、管理職、リーダー、スタッフ(ベテランから新人まで)について系統的に参加観察を実施、夜間業務についても追跡した。初期の探索的観察から後半の焦点を絞った観察により、病棟の特徴的な状況や対象集団の関係性や問題点を見出すことが出来たと考えている。その後、病棟の全看護師(21名)の面接を実施した。面接時間は40分から130分、平均70分以上の長時間におよび、語りの中から病棟の複雑な繁忙さや状況の厳しさがもたらす様々なストレスを把握することができた。さらに、B病院は1,000床近い病床を有する、この地域の医療の中核を担う民間基幹病院であるが、看護師確保の困難な立地条件にあり、慢性的な人材不足による看護師の勤務状況の厳しさが様々な問題をもたらしていることが伺えた。B病院の課題として、新人教育からその後の継続教育の充実、中堅看護師のキャリア支援と定着率の向上が、看護の質の確保のために最も重要(看護教育が抱える普遍的な問題でもある。)であるが、特効薬はなく、本研究で得たデータを丁寧に分析することにより、実効性のある提言ができると考えている。現在は、両病院での膨大な調査データを分析し、論点整理を行っている途上である。この中から、要点を絞って、複数の論文を作成し、学会発表及び論文投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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