2010 Fiscal Year Annual Research Report
思春期の「性の健康」に対する認識とセルフケア行動を高める支援方法の開発
Project/Area Number |
22592491
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
桑名 佳代子 宮城大学, 看護学部, 教授 (70154531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 芳子 宮城大学, 看護学部, 教授 (20299788)
鹿野 裕美 宮城大学, 看護学部, 准教授 (40510631)
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Keywords | 思春期 / 性 / 健康 / 性教育 / セルフケア |
Research Abstract |
思春期はライフサイクルのなかでも、二次性徴を受容し性とともに生きる自己を確立する重要な時期であることから、「性の健康」の意味を理解し、性に関するセルフケア行動がとれることを目指した支援方法を検討する。平成22年度には、倫理委員会の承認後に、講演会形式で実施した健康教育の効果を評価することを目的として、A高等学校の1~3年生631名の男女を対象とし、講演会実施前(1回目)と実施後(2回目)に質問紙調査を実施した。1回目は338名(回収率53.6%)、2回目460名(回収率72.9%)について分析し次の結果を得た。VAS尺度で測定した自分自身の「性の健康」への関心度は、1回目42.2(SD23.9)であり、男女で関心度に差はなかった。2回目では49.9(SD31.4)とやや関心度が高くなっていた。「性の健康」への認識は、1回目では244名から258件、2回目では367名から392件の回答があり、1回目と2回目を比較すると「分からない」が39.5%から12.5%に減少し、「自分と相手との関係を考える」カテゴリーが1.6%から16.1%に上昇していた。また、月経の記録が不適切なものが23.1%、月経周期が不規則(38.3%)、月経痛が有るもの(81.2%)、なかでも重度が10.2%であるが、対処を「何もしていない」が32.0%を占めた。月経への認識は「仕方がないもの」「面倒くさいもの」の上位2つが半数を超えていた。男子について射精への認識は、「よく分からない」「男であるから当然のもの」が上位2つであったが、「汚らしいもの」「憂うつ」等の否定的認識が21.9%認められ注目された。月経・射精に対する否定的感情や健康問題が明らかとなり、「性の健康」への理解とセルフケア行動を促す健康教育の重要性が示された。
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Research Products
(1 results)