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2010 Fiscal Year Annual Research Report

助産事故を経験した助産契約当事者間の信頼関係形成過程に関する質的研究

Research Project

Project/Area Number 22592497
Research InstitutionNiigata College of Nursing

Principal Investigator

高島 葉子  新潟県立看護大学, 看護学部, 講師 (20553308)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 境原 三津夫  新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (30332464)
中島 通子  新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (60347648)
Keywords開業助産師 / 助産事故 / 信頼関係 / 助産契約
Research Abstract

【研究目的】助産事故による紛争・訴訟を回避できた開業助産師と妊産婦を対象とした、助産契約当事者間の信頼関係形成・回復過程を明らかにすることを目的とした質的記述的研究である。【研究方法】平成22年度は助産契約の一方の当事者である開業助産師に面接調査すべく、社団法人日本助産師会HPに掲載されている全国助産所一覧から分娩を取扱っている東日本の助産所272箇所に研究参加依頼の文書を郵送し、研究参加の申し出があった2名に半構造的面接を行った。【倫理的配慮】新潟県立看護大学倫理審査委員会の承認を得、面接は必ず臨床心理士等を同伴した。【結果および考察】2名の助産師とも新生児に関する事故の体験であり、新生児を2次或は3次救急施設へと搬送したが、約2週間で退院でき3年以上経過した現在成長発達は順調である。当事者間の信頼関係形成過程を明らかにする前提として開業助産師がどのように信頼関係を構築したか分析した結果、助産師は事故発生当時、妊産婦、新生児、家族を傷つけたことに「絶望」し、自らも深く傷ついていた。そして、傷つけてしまったことに精一杯向き合おうとするものの、他の妊産婦、搬送先の病院、行政、職能団体への対応も同時に行わなければならず、真の意味で事故をおこしたことを受け止めるには時間を要していた。事故当時を振り返り、「過失・ミスであった」「訴訟も覚悟した」と語り、事故の当事者になったことを受け入れ、意味を見出していた。現在でも「助産契約を結ぶべき対象であったか」「どの時点で転院させるべきだったか」という自分への問いを続けていた。混沌とした中、信頼関係を維持できた要因として「児が元気」、弁護士、嘱託医、保険会社など「スーパーバイズしてくれる人の存在」、スタッフ、友人などにより「孤立していないという実感」に支えられ、対象に対し「隠さない」、「逃げない」、「寄り添い経過を見守る」、「要望に沿う」が示唆された

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Published: 2012-07-19  

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