2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域性を考慮した冬期の介護予防プログラム構築に関する研究
Project/Area Number |
22592539
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
表 志津子 金沢大学, 保健学系, 准教授 (10320904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長沼 理恵 金沢大学, 保健学系, 助教 (50303285)
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Keywords | 介護予防 / 冬期 / プログラム / 後期高齢者 |
Research Abstract |
本年度は,研究機関に隣接する2か所包括支援センターに協力を依頼し、冬期における高齢者の生活や健康に関するベースライン調査を実施した。調査は研究者の所属する研究施設、及び地域包括支援センター管内の公民館2か所を使用した。参加者は要介護認定を受けておらず参加に同意が得られる者とし、募集は地域包括支援センターが実施する認知症予防教室において直接行った。主要な結果は参加者に書面で返却し希望があれば個別に説明を加えた。調査期間は平成22年12月から平成23年3月で、期間の始めと最後に筋力測定を実施した。参加者の平均年齢は75.4±6.2歳で、男性14名、女性54名、計68名だった。22名(33.3%)は一人暮らし、25名(35.7%)は記憶に自信がなく、9名(12.8%)は健康に自信がないと回答した。SOC平均は7.1±3.6点であった。運動量と歩数,消費熱量,屋内温度は4週間対象者が測定し、52名のデータが得られた。平均歩数は5206歩であり、降雪日の歩行数は減少傾向にあった。足指間力は期間終了時低下傾向にあったが、握力、咀嚼力に有意な変化はなかった。普段生活する居室の最高室温の平均は24.6度であった。ソーシャルサポート平均は10点中6.3点、老年期うつ病評価尺度簡易版は平均4.4点で、5点以上が20名(37%)だった。歩数と認知機能、咀嚼力、握力、足指間力に相関はなく、IADLのみ有意な相関がみられた。自分の健康状態の認識と抑うつ、経済的ゆとりとSOC、抑うつに有意な関連があった。趣味や楽しみと平均歩数、IADL、抑うつには有意な関連があった。来年度は、冬期の調査結果の分析をさらにすすめ、活動に関連する要因を抽出する予定である。また、秋期の継続調査を実施するとともに、冬期の調査の分析対象者を増やす予定である。
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