2012 Fiscal Year Annual Research Report
長期療養児と家族のライフイベントに着目した包括的サポートシステムの確立
Project/Area Number |
22592562
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
前馬 理恵 和歌山県立医科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50382354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 和子 和歌山県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10300922)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 長期療養児と家族 / ライフイベント / 就学移行期 / 保健・医療・福祉・教育機関との連携 / 地域保健と学校保健の連携 / 包括的サポートシステム |
Research Abstract |
長期にわたり療養する児(以下長期療養児という)と家族が安心して生活できるために、家族の危機的な状況を早期に把握し、支援できる体制を構築することを目的に、平成25年度は、事前調査で得られた結果をもとに作成したアンケート用紙を用いて、郵送による無記名の自記式質問紙法で実施した。 調査内容は、ライフイベントの中で、特に児と保護者の不安が高かった就学移行期に焦点を当て、就学相談について、入学前後に心配したことや困ったことについて、相談先や対処方法、役立った支援について、児の学校への適応、母親の不安などとした。対象は、通常学級に在籍している児が多いと予測される疾患の患者・家族会の1.全国心臓病の子どもを守る会、2.つぼみの会(I型糖尿病)、3.胆道閉鎖症の子どもを守る会、4.あすなろ会(若年性関節リウマチ)、5.もやの会(ウィリス動脈輪閉塞症)、5団体に依頼し、協力が得られた1~3年生の母親470名とした。 163名の回答が得られ、有効回答145名の結果を分析した。児の学校への適応は児の治療状況や日常生活動作、在籍学級の体制に関連していた。また、母親の不安についても児の治療状況や医療的ケアの有無、出生順位に関連していた。児の学校への適応が良いほど母親の不安が低くなっていた。就学前後の不安では、就学前が多く、児の体力や病状、学校の受け入れや体制から就学後は友だち関係や周囲の病気の理解などに移る傾向があった。また、今までの経過を知っている相談者の継続した関わりや学校生活への他の専門機関の介入などが強く求められていることが多くの自由記載からわかった。保健・医療・福祉・教育機関との連携、特に就学前の地域での母子保健と就学後の学校保健との連携が重要である。以上のことを踏まえて、さらに詳細に分析し、長期療養児と家族が安心して生活できるために、就学移行期の支援内容や体制について検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)