2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592611
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Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
長谷川 真澄 天使大学, 看護栄養学部, 准教授 (80315522)
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Keywords | 高齢者 / せん妄 / 急性期看護 / ケアシステム |
Research Abstract |
本研究の目的は、急性期医療における高齢者のせん妄予防ケアの質を向上させるために、現状の病院内の組織・人材の中でせん妄のリスクアセスメントや予防ケアを推進していくシステムを構築することである。具体的には3年間の研究期間の中で1) 高齢患者のせん妄について、看護師のアセスメントおよびケアスキルを高める集合教育プログラムの開発、2) せん妄ケアリーダー(仮称)候補者に対する集合教育プログラムの実施、3) せん妄ケアリーダー候補者による所属施設でのせん妄予防ケアの向上を目指した実践のモニター及び研究者による支援活動の実施、4) 3)の経過プロセスにおける看護スタッフの意識、看護ケアの質、組織内における連携システム等の変化についての評価、の41点を研究課題としている。 平成22年度は本研究プロセスの第一段階として、看護師を対象とする集合教育プログラムの開発を行った。まず、研究代表者らが本研究に先立ち平成21年度に実施した「一般病院入院患者のせん妄ケアシステムに関する看護師および看護管理者への調査」結果、および、研究メンバーでせん妄ケアについて看護師を対象とする研修会の講師経験などからせん妄ケアに関する現任教育の現状を分析した。さらに、一般病院の認知症認定看護師や介護保険施設の看護師などから、高齢者あるいは認知症者が一般病院へ受診・入院する場合の課題などについて聞き取りを行った。これらから、集合教育プログラムは、(1)せん妄を起こしやすい高齢者の特徴や背景の理解、(2)認知症とせん妄との違いの理解、をベースに、(3)せん妄の発症要因や発症過程、(4)せん妄評価尺度の使用法、(5)予防ケア・発症時のケア、(6)せん妄ケアにおける課題の構造とケア改善の方向性など、の講義を行い、(7)紙上事例を用いた評価やアセスメントのグループワークで構成することとした。
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