2012 Fiscal Year Annual Research Report
塩化揮発法を用いた光学ガラスからのレアメタル回収プロセスの開発
Project/Area Number |
22605002
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
菅原 勝康 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60154457)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 光学ガラス / レアメタル / 塩化揮発 / 炭素還元 / 研磨粉 / リサイクル |
Research Abstract |
日本の先端産業を支える光学ガラスの製造では、光学ガラスの主成分であるレアメタルの約8割が研磨や切断といった製造過程で廃棄されている。とくに光学ガラスは、レアメタルの粉末を高温溶融により緻密に安定化させたものであり、従来の酸・アルカリ処理では溶解しにくく、かつ溶解できたとしても個々の元素に分別するには多段階の処理が必要である。そして使用した薬品類の処理も伴うことから、これまで光学ガラスに含まれるレアメタルの循環利用は全くなされていない。本研究では、塩素化ならびに炭素還元による揮発反応を用いた乾式法により、光学ガラスの研磨粉や切断片から、低エネルギーかつ簡単な工程で、レアメタルを元素ごとに分離回収し、原料として再利用できるプロセスを開発することを目的とした。 平成24年度は、光学ガラスに含まれるタンタル、ニオブ、ランタン、ガドリニウムならびに微量添加元素であるチタンや亜鉛、ジルコニウムなどの元素について、固体炭素を混合して塩素化した場合の揮発挙動を明らかにした。また各元素について、反応前後の物質収支を得るとともに、各元素について塩化揮発反応速度を決定した。これらの結果をもとに、各元素の選択的分離回収のために、500、700、1000℃で加熱処理する3段階の塩素還元プロセスを開発した。第一段目の500℃では、チタン、亜鉛、ジルコニウムなどの添加元素が揮発分離され、第二段目の700℃処理で、タンタルならびにニオブを揮発回収する。固体残渣にはランタンとガドリニウムが含まれているので、さらに三段目として1000℃で加熱することにより、ランタンを揮発分として、ガドリニウムを固体残渣として回収できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)