2012 Fiscal Year Annual Research Report
MRAを用いた脳主幹動脈血管形状の自動解析-動脈硬化バイオマーカーとしての利用-
Project/Area Number |
22611005
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
増本 智彦 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60302717)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増谷 佳孝 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20345193)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | コンピュータ支援診断 / MRI / 動脈硬化 / 脳神経疾患 |
Research Abstract |
前年度までに,筑波大学附属病院のMRI装置で撮像された画像データを用いて血管形状の解析を行う環境を整備した。 2012年に撮像された頭部MRA画像のデータを用い,51症例の左右内頸動脈102本を対象として形状解析を行った。解析方法は,前年度に少数のサンプルを対象に行った検討と同じ方法を用いた。まず,MRA画像データ内の内頸動脈サイフォンを含む領域を手動で選択し,一定閾値以上のボクセルを計測対象とした。これらのボクセルにおいて,多値モルフォロジ処理により15方向のサイズ計測およびテンソル近似により,同テンソルの3つの固有値(L1,L2,L3)を求めた。対象ボクセル全ての固有値を求めた上で,(L2,L3/L2)の連合ヒストグラムの広がりやまとまりを相互情報によって数値化し,shape regularity index of vessel(SRIV)と定義した。SRIVの客観的指標としての妥当性を検討するために,血管形状の視覚的評価も行い,Grade0(不整なし),Grade1(軽度の不整),Grade2(高度の不整)の3段階に分類した。 SRIVは,Grade0で0.945±0.160,Grade1で0880±0.119,Grade2で0.794±0.130であり,Grade0-2間,Grade1-2間で有意差が認められた。 頭部MRAでは,動脈瘤や狭窄・閉塞といった明らかな異常所見以外に,動脈硬化を反映する壁不整もしばしば観察されるが,このような情報は有効には生かされていない。一方,様々な疾患において,血液検査を中心としたバイオマーカーの確立が重要視されており,医用画像のバイオマーカーとしての利用も進んでいる。今回求めたSRIVは,血管形状の視覚的評価との間にある程度の相関を示しており,血管形状の客観的な指標となりうる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|