2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22611013
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
豊福 不可依 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10117179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大喜 雅文 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10160441)
有村 秀孝 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (20287353)
杜下 淳次 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40271473)
納富 昭弘 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (80243905)
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Keywords | 3次元形状計測 / X線撮影 / 定量的画像 / Kinect |
Research Abstract |
X線画像の濃度情報は撮影条件、画像処理パラメータ等によって種々変化し、主に形状の定性的診断にしか利用されていない。デジタルX線撮影システムと、光学計測技術を組み合わせることによって、定量的X線撮影法の新たな進展が期待される。本研究では、被写体の3次元形状データを光学的に非接触測定し、被写体中でのX線の透過距離を計算することにより、骨と軟部組織の強調画像、さらには2成分の分離定量画像を求めることを目的とする。 (1)3次元形状計測システムの開発と改良 平成23年度は、最近市販された3次元センサーKinectを用いた非接触型3次元形状計測システムを開発し、形状測定精度を評価した。Kinectは,赤外線高原から多数のランダムドットを被写体に照射し、それを赤外線カメラで受け、高精度に被写体との距離画像、すなわち3次元形状画像を得ることができる。現在公開されているオープンソースソフトウエア、およびマイクロソフト製の開発ソフトウエアを用いてプログラム開発をおこなった。 (2)3次元形状計測システムの測定精度の評価 新たに開発したKinectによる3次元形状計測システムを用いて、最も簡単な厚さが一定のファントムについて、距離画像の測定精度の評価を行った。また、厚さが不均一な被写体に対して、片側面の3次元形状を光学的に測定することにより、厚さを求め、測定精度の評価をおこなった。測定におけるノイズ、被写体の色、材質、周囲からの光の影響など、測定誤差の原因と考えられる要素についても基礎実験を行い、それらの誤差を推定した。その結果、これらの要素が測定精度に比較的大きな影響を与えることが分かった。また、これらの影響を極小化することにより、測定精度がさらに向上する可能性があることが分かった。 (3)研究成果の発表 研究成果を、国際学会(国内開催)および国内学会で4回の口演発表をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のもっとも困難な被写体の3次元形状計測について、最近開発された赤外線投影方式のKinectを用いることによって高精度に測定することが可能であることが明らかとなった。3次元形状から被写体の厚さを求めることは比較的容易で有り、研究はおおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)3次元形状計測技術を用いて、被写体厚を求め、ファントムをイメージングプレートおよびフラットパネル検出器でX線撮影する。 (2)得られたデジタル投影画像に3次元形状計測により得られた厚さ情報を加えて演算処理し、定量的画像化を行う。 (3)得られた定量的X線画像の評価を行う。 (4)以下の国内外の学会で研究成果発表を行う予定である。 第103回日本医学物理学会(横浜)2012年4月12-15日(口演3、accepted) WC2012(医学物理学および生体医工学国際会議,Beijin, China)2012年5,月26~31日(口演1、accepted)AAPM2012(アメリカ医学物理学会、Charlotte, USA)2012年7月29~8月2日(ポスター2、submitted)RSNA2012(北米放射線学会、Chicago, USA)2012年11月25~30日(口演1、ポスター1、submitted)
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Research Products
(3 results)