2011 Fiscal Year Annual Research Report
脳性麻痺児の生活機能スキルのデータベース作成に関する研究
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22650131
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
近藤 和泉 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 機能回復診療部, 部長 (50215448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中 徹 鈴鹿医療大学, 保健衛生学部, 教授 (50278975)
籔中 良彦 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (60536803)
横山 美佐子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (70439149)
小野木 啓子 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (50288479)
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Keywords | 脳性麻痺 / 発達 / 機能的スキル / 予後予測 |
Research Abstract |
本年度における作業の過程と結果を以下に示す。 1)すでに保有するデータベース上のPEDI(Pediatric Evaluation of Disability Inventory)での評価結果(脳性麻痺児337名、男児144名、女児193名、平均年齢8歳1ヶ月、GMFCS^*level I 47名、II 60名、III 89名、IV 74名、V 67名)を用い、Winstep^<**>を使ってRasch分析^<***>を行い、それをPEDIの原著者らが行った健常児454名に対するRasch分析で処理されたものと比較した。 ^*GMFCS(Gross Motor Function Classification System):脳性麻痺児の坐位と立位の能力を元にした重症度を表すスケールであり、level Iが最も軽症であり、level Vが最も重症である。 ^<**>Winstep:Rasch分析を行うためのソフトウェア ^<***>Rasch分析:項目の難易度と、被検者の能力を推定する分析手法 2)その結果、機能的スキルの尺度化スコアで、 1.社会的機能はCP児と健常児で大きな差はない。 2.移動能力では大きな差を示す項目が多い。 3.セルフケア領域では、難易度が低い項目で大きな差を示すものが多かった。 4.特にセルフケア領域のコップの保持、移動領域の屋内の移動能力は大きな差を示した。 などの傾向があることが明らかになった。 3)このRasch分析の結果を、信濃医療福祉センターで入力された256名の脳性麻痺児のデータに適用する準備を現在進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究分担者との予定調整がうまく行かず。基本情報の策定の作業に時間がかかってしまった。このため本来は昨年度から全国で開始するはずの試験運用が、研究分担者のみの試用までとなってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度からこのシステムを、全国から公募した施設で試用し、運用上の問題の検出を行う予定としている。ただし、交付された研究費の額では、試用のための説明会を行う施設が少なくなってしまうため、十分な数を得ることができない可能性がある。
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Research Products
(2 results)