2011 Fiscal Year Annual Research Report
DNA機能化マイクロゲル構造体によるセルフアセンブリ
Project/Area Number |
22651049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾上 弘晃 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (30548681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧ノ上 正浩 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (20511249)
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Keywords | マイクロナノデバイス / Self-assembly / DNA / ソフトマテリアル / ハイドロゲル / ヤヌス粒子 / 遠心力 / ナノマシン |
Research Abstract |
(1)マルチバレル管の導入による区画化されたハイドロゲルビーズの構築 セルフアセンブリするハイドロゲルユニットに異方性や選択特異性を持たせるために,ビーズ内部および表面に異種類の材料を区画化して配置することに成功した.具体的には,ガラスキャピラリーを複数種類(3つ,4つ,6つなど)束ねたマルチバレル管を用い,それぞれのキャピラリーに異なる材料(異なる蛍光波長を持つ)ナノビーズを封入し,最大6区画までビーズ内に非対称的な材料の配置を行うことに成功した.この成果は,材料科学・工学で最も権威のある国際誌であるAdvanced Materialsに掲載され,またマイクロ加工と化学システムの国際会議である,microTASにおいても口頭発表に採択された. (2)ヤヌスゲルによる磁気ビーズと細胞の同時封入の実現 区画化技術の応用として,いままで同時封入が難しかった磁気に応答するナノビーズと,生体材料の代表である細胞。(Jurkat)の同時封入に成功した.封入後に細胞の生死判定を行ったところ,90%の高い生存率で細胞が生きていることが判明した.これは,従来のゲルへの細胞封入に関する生存率を凌ぐ高い値であり,また同時に磁気ビーズという,いままで細胞との同時封入が難しかった材料との共在を実現できた. (3)外部磁場による磁気ビーズ・細胞同時封入ゲルビーズのセルフアセンブリ 上記のビーズを溶液中で外部磁場内に置くことにより,ハイドロゲルマイクロビーズのセルフアセンブリを実現した.封入した磁気ビーズは外部磁場に応答し,ビーズ同士が磁場方向に一直線にならぶ「パールチェーン」構造が観察できた.これにより,遠心器を利用した新規のシステムによって作成された機能的なハイドロゲルビーズを,外部環境に応答する形で自己組織化されるという,当初の目的が達成された.
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Research Products
(6 results)