2011 Fiscal Year Annual Research Report
RC造学校建築のリニューアルマネジメントシステム開発研究
Project/Area Number |
22656132
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹下 輝和 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (30112303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志波 文彦 九州大学, 人間環境学研究院, 助教 (50585932)
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 施設マネジメント / 小・中学校 / RC造 |
Research Abstract |
<マネジメントシミュレータの試作> 更新計画の策定には、各学校の整備実態に対する個別の情報管理の一方で、事業全体に対する中・長期的な見通しによる計画の立案と遂行が必要不可欠である。今日の自治体の厳しい財政状況から考えても、建設が集中する高度経済成長期に建設された学校建築の更新にはピーク期の事業規模の縮小が求められる。さらに既存の学校建築では、年度別の建設量でも年度間でばらつきが生じているため、円滑な自治体運営を行うために事業規模の年度間格差あ緩和も求められる。以上より本年度は、更新計画全体の事業規模平準化のシミュレーションを行うことで更新計画策定における総合判断を行う支援ソフトウェアとしてのマネジメントシミュレータの試作を行い、建設ピーク期の事業規模の縮小と事業規模の年度間格差の緩和による事業規模平準化の方法の提案と検証を行った。その概要は以下の通り。 (2)建設時期の分布の整理 まず、「施設管理データベース」中の建設年度、床面積、室用途、配置データを用いて、市内の全公立小・中学校のi)校舎における棟単体、棟別の増改築時期の分布と、ii)校舎の建設、増改築時期に対する体育館、中学校の柔剣道場、技術棟の建設時期の分布を捉え、耐用年数に基づく更新時期の適正化のための基礎的知見を得た。 (2)耐用年数に基づく更新時期の適正化 次に、i)経済的耐用年数としての「処分制限期間」に加え、構造体自体の寿命としての物理的耐用年数に着目し、両者の差によって生じる期間を利用し、ii)建設時期の分布の整理に基づき、各学校の更新範囲を校舎、屋内運動場等を建設時期や配置、機能上の関係より集約化することで適正な更新時期の設定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初目標として挙げていたマネジメントシミュレータの試作に加え、施設継続利用の判断基準となる建物の印象評価についての調査・分析も、併せて行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究の過程で明らかとなった新たな研究課題(施設を更新する際に、その継続利用の判断をいかに検討するか)を適宜調査・研究内容に付加しつつ、当初計画目標であるリニューアルマネジメントシステムのスタディを遂行する。
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Research Products
(4 results)