2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代舶用燃料からの排ガス粒子状物質が海洋生態系に及ぼす影響評価
Project/Area Number |
22656200
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡村 秀雄 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (90253020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
段 智久 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 准教授 (80314516)
藤田 浩嗣 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (60199338)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有機溶媒可溶画分 / 多環芳香族炭化水素 / ニトロ化PAH / 水可溶画分 / ジャトロファ油 / ジメチルエーテル / 変異原性 / 海産発光細菌 |
Research Abstract |
C重油とジメチルエーテル(DME)を用いた2種類の混合燃料、A重油とDMEに硫黄化合物を添加した4種類の混合燃料からPMを採取し、化学分析および生物試験を実施した。 1)PMの排出量: C重油をベースとした場合には60-160mg/kWhであり、C重油の30%をDMEとすると1例を除いて減少した。A重油をベースとした場合のPM排出量は30-80mg/kWhであり、硫黄を5%添加しても有意に増加せず、A重油の30%をDMEとするとエンジン負荷率が高いと顕著に減少したが、これに5%硫黄を添加しても顕著に増加しなかった。 2)PMに吸着するアニオン: 超純水にPG60フィルターを入れて超音波処理すると、硝酸イオンの生成は認められなかったが、亜硝酸イオンが生成した。そこで、振とう抽出した水試料は遠心分離により除粒子し、硫酸イオン濃度はフィルターに含まれる量を差し引いて定量した。C重油をベースとした際のPM重量当たりの硫酸イオンは7-15%であった。キロワット時当りの硫酸イオンは4-20mg/kWhで、PMの6-13%を占めた。C重油の30%をDMEとすると、硫酸イオン濃度には、1例を除いて変化は認められなかった。A重油をベースにした際のPM重量当たりの硫酸イオンは8-12%であり、硫黄を添加すると9.9-22%に増加した。キロワット時当りの硫酸イオンは4-6mg/kWhであり、PMの7-13%であり、これに硫黄を添加するとPMの10-18%を占めた。 3)PMに吸着する有害成分: C重油およびA重油をベースにしたPM粗抽出物の第2及び第3画分には、重油の種類に関わらず変異原性が認められた。これらの画分の化学発光検出によるLCクロマトグラムには共通の複数のピークが認められたが、11種類の標準ニトロPAHとは一致しなかった。いずれの試料も、海産発光細菌に対する阻害は弱かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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