2011 Fiscal Year Annual Research Report
ノトバイオートマウスを用いた腸管皮膚細菌フローラ誘導Th17細胞による乾癬の発症
Project/Area Number |
22659207
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐山 浩二 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80187286)
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Keywords | 細菌感染 / 尋常性乾癬 / 自然免疫 / 角化細胞 / TLR / インフラマソーム |
Research Abstract |
尋常性乾癬は感染に関わるTh17細胞を中心とした免疫異常と考えられている。本研究では、病原体が乾癬発症に関わっているかどうか明らかにすることを目的とし、特定の細菌を用いて表皮角化細胞を刺激し乾癬発症に関わるかどうか明かにした。 黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌それぞれ3株を65度40分熱処理し不活化後、培養のヒト角化細胞に添加し、タンパクの発現はWestern blot法、mRNA発現はRT-PCR法にて検討した。その結果、サイトカイン、抗菌ペプチド発現増強が認められた。ついで、TLR-2,TLR-4のリガンドであるペプチドグリカン、LPSで角化細胞を刺激し、Western blot法にて検討した。こららの刺激により、LC3-IIの発現増強が認められた。 乾癬モデルマウスの作成。感染症に関わる自然免疫を活性化するミキモドを用いた。具体的な皮膚病変としては、紅斑、鱗屑、皮膚肥厚を示標とした。生後6~8週令のマウス背部皮膚を脱毛し、イミキモドを5日間連続塗布し、病変の形成を試みた。その結果、塗布1週間で紅斑が生じ、鱗屑も伴うようになった。さらに経時的に皮膚病理組織標本を作製したところ、1週間で炎症所見がみられ、2週間で表皮肥厚が正常のほぼ倍となり、病理組織学的にも臨床的にも乾癬病変を誘発することを確認できた。培養角化細胞をイミキモドで刺激し、ELISAで検討した。その結果、イミキモド刺激によりインフラマソームが形成されcaspase-1が活性化され、IL-1 IL-18が産生された。
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Research Products
(3 results)