2011 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺に局在する膜輸送蛋白質の新規時空間的定量解析法の開発
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22659329
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
庄野 正行 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 技術職員 (60380101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 康子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (40144985)
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Keywords | 時空間的定量解析 / 膜輸送蛋白質 / レポーター / ビタミンB12 / 唾液腺 / ポルフィリン環 / ビタミンB12結合蛋白質 / 水チャネル |
Research Abstract |
(1)標的蛋白質とビタミン(V)B12(レポーター)を繋ぐ結合蛋白質の同定-ビタミンB12が結合したアフィニティカラムを0.2M Phosphate buffer(pH7.5)で調製したラット耳下腺ホモジネートにて平衡化した。非吸着画分を洗浄後0.1M Phosphate bufferで溶出した。溶出画分を二次元電気泳動後、各種抗体を用いたWestern blottingにより、VB12結合蛋白質を同定した。(2)VB12結合蛋白質融合標的蛋白質遺伝子発現用プラスミドベクターの作製作製したビタミンB12結合蛋白質のcDNAを挿入したプラスミドベクターを調製した。標的蛋白質として水チャネル・アクアポリン(AQP)-5を用い、既に研究分担者らが作製したAQP5cDNA(Biochim Biophys Acta.1790,49-56,2009)をビタミンB12結合蛋白質発現ベクターに挿入する。この際AQP5のC-末にビタミンB12結合蛋白質を挿入するベクター(pFP-N1)とN-末に挿入するベクター(pFP-C1)の両方を用いて作製した。(3)VB12結合蛋白質融合標的蛋白質発現用プラスミドベクターの細胞へのトランスフェクションー前法(J Dent Res.82:476-80.2003)に従って、ラットより耳下腺を摘出し、コラゲナーゼとヒアルロニダーゼを用いて遊離細胞を調製した。この遊離細胞へ、(2)で作製されたベクターをトランスフェクションした。2時間後血清入り培養液の入った「生体培養チャンバー構造体」へ移し培養した。(4)レポーターの局在・動態の可視化-(3)より適宜細胞を集め、先に開発した「蛍光顕微鏡および遮蔽部材および顕微鏡観察システム」を用い、システム内のカルシウム濃度を変えてAQP5と結合したレポーターを経時的に共焦点顕微鏡で観察したところ、カルシウム濃度の増強に伴い、蛍光増強が認められた。(5)特許申請した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ提出した計画の通りに実験は進めている。本研究は、細胞内に存在するビタミンB12の蛍光をレポーターとして利用しようとするものである。しかし標的蛋白質がビタミンB12と直接結合するものについては問題ないが、直接結合しないものについては、結合を介在する蛋白質が必要となる。この結合介在蛋白質で分子量の小さいものの探索に苦戦している。
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Strategy for Future Research Activity |
標的蛋白質とビタミンB12を繋ぐ結合介在蛋白質で分子量が小さいものを探索する。
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