2011 Fiscal Year Annual Research Report
ビスフォスフォネート関連顎骨壊死発症・進行における歯周病菌の口腔免疫学的影響
Project/Area Number |
22659383
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
片岡 宏介 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (50283792)
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Keywords | ビスフォスフォネート / 歯周病菌 / 粘膜免疫 / 破骨細胞 / 骨免疫 / サイトカイン |
Research Abstract |
本研究は、ビスフォスフォネート(BP)を投与したマウスの口腔内において、歯周病菌の細菌学的・免疫学的影響を検討するものである。 昨年度は、C57BL/6Jマウス(5週齢、メス)にチッ素含有BP(パミドロン酸ニナトリウム)を3ヶ月間(15μg/匹/週)静脈注射投与し、同マウスの下顎臼歯の抜歯後、歯周病菌(1×10^7)を口腔内投与した。本歯周病菌感染BP投与マウスモデルを用い、抜歯窩における歯周病菌の定着および炎症の持続性、そして同部からのマクロファージを用い、同細胞からの炎症サイトカインIL-β発現およびCD4T細胞においては、破骨細胞分化抑制に働くと予想されるサイトカインIFN-γ、IL-4を有意に産生することを報告した。 今年度は、 1)脾臓および頸部リンパ節CD4T細胞において、破骨細胞の分化促進に影響を与えるRANKL分子の発現をRT-PCR法により検討、 2)in vitro培養破骨細胞をパミドロン酸ニナトリウム(100μg/m1;100μl)とともに18時間共培養した後、歯周病菌(Porphyromonas gingivalis)生菌体(ATCC 33277;1.0x10^6)により感染させ、24時間後の培養上清中のサイトカイン、特にRANKL分化に関連するサイトカイン測定を行い、破骨細胞分化への影響を検討した。 結果として、 1)脾臓および頚部リンパ節からのCD4T細胞におけるRANKL分子発現は、感染BP投与マウスでは減少する傾向にはあったものの、歯周病菌非感染マウスとの間に有意な差は認められなかった。 2)生菌体により感染させた場合、IFN-γ、IL-4,IL-12,IL-18は、非感染コントロール群と比べ、産生増加の傾向を認めたものの、有意な差は認められなかった。
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Research Products
(4 results)