2012 Fiscal Year Annual Research Report
難病患者の健康と安寧の推進を目的とした音楽を活用した心身のリハビリテーションケア
Project/Area Number |
22659401
|
Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
猪股 千代子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (90381326)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 統合医療ケア / ケアリング / 全人的健康 |
Research Abstract |
①神経難病患者への健康と安寧の推進のために保健医療職・音楽療法士(以下Th)・患者支援団体が2008年5月よりS市難病センターを会場に年間10回、協働で音楽療法(以下MT)を実施。平均参加数は12名,延べ130人。参加者から自宅トレーニング用CDの要望があり、在宅でのセルフケアとなるよう実践プログラムから選曲し、Th3名によるナレーション・演奏・歌唱でCD(18分)を作成した。参加者がCDをどのように活用したかを参加者の感想から分析した。神経難病患者のセルフケアへの試みは、個々の体調によって使う頻度が異なること、活用の内容や結果にも影響していたことが判った。記録結果から「楽しかった」等の肯定的意見は、積極的に活用できた参加者の記述に多く、日誌記録からもプラスの変化がみられていた。これらの参加者へは在宅トレーニングとしてCDは有効に活用されたと考えられる。しかし体調がすぐれなく使う頻度が少なかった人や、聴くだけの人の中でも、「楽しかった」、「聴くたびに気持ちが和らぐ」や「聞くと思い出す」等の精神面へのリハビリになっていたことが窺えた。実践の音楽が、仲間との経験から生まれる快の感情や安心感を思い出したのではないだろうか。また「皆と一緒にする方が良い」はCDを活用したことで、仲間と過ごす場の意義への気づきになったと考えられる。今回の試みを踏まえ、参加者にとってより活用しやすいCDの内容を検討することが課題である。 ②音楽・アロマ・ヨーガ協働のプログラムで、更に良い効果が得られると考え4回企画。機械的な筋肉トレーニングや体操、訓練ではない「心」と「からだ」の健康増進をめざしたケアを実施。感覚機能に同時入力を行うコラボレーションは五感を刺激し、体の中の細胞を目覚めさせたなど語りと反応から窺えた。患者の語りや反応を脳・神経学的評価、自律神経機能評価等で明らかにすることが今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|