2011 Fiscal Year Annual Research Report
訪問看護師の離職対策-ブランド理論による訪問看護への意欲継続の心理的構造の解明-
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22659438
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
雨宮 有子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部・看護学科, 講師 (30279624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
厳島 行雄 日本大学, 文理学部, 教授 (20147698)
石垣 和子 石川県立看護大学, 看護学部, 学長 (80073089)
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Keywords | 訪問看護師 / 離職対策 / 意欲継続 / 心理的構造 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1.訪問看護師が共鳴している訪問看護の価値と、訪問看護への意欲継続の背景となる心理的構造を明らかにし、2.離職につながるような現実的な障害に抗して意欲を継続し、3.看護の質を高めていくための支援方法について示唆を得ることである。 平成23年度は、前年度に導出した「訪問看護師が共鳴する訪問看護の価値を構成する要素と、訪問看護への意欲継続の背景になっている心理的構造の要素」について、各要素の関係や構造を分担研究者および研究協力者と共にそれぞれの専門的視点から検討した。その結果、訪問看護の価値にはうれしい、楽しいなどの感情が同時に生じており、それらは成功体験により醸造されている可能性が考えられた。訪問看護師はそのような成功体験を得るための具体的な方法を意図的に実施している事も明らかになった。この成功体験を得るための具体的な方法を訪問看護の価値と関連づけて明らかにすることは、訪問看護師の育成支援/離職対策に活用できる可能性があり重要である。一方、訪問看護師が意欲を阻害される要素として、上司や同僚の看護観があり、これらは上記の成功体験の評価に関わる部分でもあるため、合わせて検討する必要性が明らかになった。また、検討の中で、現在、訪問看護ステーションおよび訪問看護師の置かれている状況やそこでの課題を明らかにする必要性が考えられ、関連文献の検討を行い、訪問看護師の意欲継続に関する事項のモデル化を試みた。これらは、看護の質を高めていくための支援方法を検討するにあたって活用でき重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東日本大震災の影響により、研究会議開催や調査推進が遅れたため。
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Strategy for Future Research Activity |
・学会発表により広く意見を求めることで、「訪問看護師が共鳴する訪問看護の価値を構成する要素と、訪問看護への意欲継続の背景になっている心理的構造の要素」の内容妥当性の検証と修正を進める。
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