2012 Fiscal Year Annual Research Report
位置有感型ガス検出器を用いた加速器中性子捕捉療法用2次元ビームモニタの開発
Project/Area Number |
22680044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 浩基 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (70391274)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 中性子捕捉療法 / 加速器中性子源 / 二次元モニタ / ガス検出器 / 線量評価 |
Research Abstract |
本研究では熱および高速中性子領域に感度を有する位置有感型ガス検出器を用いたリアルタイム中性子束モニタを開発することを目的としている。本年度は平成22、23年度に構築した検出システムの特性試験を実施した。本システムは二次元位置検出ヘッド、多チャンネル前置増幅器、多チャンネルディスクリミネータ、二次元画像再構成回路から構成される。二次元位置検出ヘッドは熱及び高速中性子コンバータ、アノード面、XY方向情報取得読み出し平面から構成される。サイクロトロン加速器中性子源による中性子捕捉療法の治験が開始されたため、十分なマシンタイムを得る事が出来なかったことから、代わりにAm-Be中性子源及びKURの重水中性子照射設備においてスペクトルを変化させることにより、本研究に必要な特性試験を実施した。 構築したシステムの特性試験を行うために、Am-Be中性子源及びKURの重水中性子照射設備からの熱外中性子ビームを用いて、混入する高速中性子及び熱中性子の二次元分布の取得を実施した。高速中性子イメージはアルミニウムのしきい反応を利用して、反応によって生成される荷電粒子から取得することができた。熱中性子イメージは最適化したホウ素中性子コンバータによって放出される荷電粒子から取得することが出来た。熱中性子と高速中性子の弁別は波高分布によって実施したが、高速中性子による波高分布が熱中性子による波高分布に重なるイベントがあるため、弁別能を向上させる工夫が必要であることが分かった。また、実際の照射場においては、コリメータ外における中性子による多チャンネル前置増幅器への放射線損傷に対する考慮が必要であることが分かったが、遮蔽を施すことで放射線損傷を減少できる見込みを得た。本特性試験によって、サイクロトロン加速器中性子源の実機への適応は可能であるとの知見を得る事ができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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