2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケール局所応力導入型多探針電気伝導度測定装置の開発と計測
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22686006
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
白木 一郎 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (10399389)
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 |
Research Abstract |
引き続き、ナノスケール局所応力導入型多探針電気伝導度計測装置の開発を行った。多探針装置の個々の探針を駆動する走査型プローブ顕微鏡ユニットの基本構成部品である粗動機構について、Pan-type walkerを改良したアクチュエーターユニットの試作し、また同ユニットを駆動するための高電圧制御回路を完成させた。併せて、高精度に位置決めできるSPMコントローラーと統合し、探針位置制御系としての所期性能を確認した。冷凍機およびステージヘッドの開発については、関連する研究グループからの電子顕微鏡および真空関連部品の譲渡が23年度2月であったため、組み上げが完了していない。これについては今後も継続して行っていく。一方で、プローブ先端への微小試料担持技術およびプローブ先端加工技術の確立で必要となる、SPM技術を用いた担持・加工装置を開発した。特に、探針先端へのカーボンナノチューブ担持について実際に適用した。本装置を用いると、担持するカーボンナノチューブのサイズを局所電場で制御することが可能になると考えられ、今後さらに検証を行っていく。また、研究計画内で用いる試料基板の1つであるチタン酸ストロンチウム(SrTiO_3)の(100)面上の√<5>×√<5>表面超構造についても研究を進展させ、更なる高分解能なSTMを得ることに成功し、国際学会発表を行った。併せて、そのために必要な超高真空走査型プローブ顕微鏡の立ち上げも完了した。
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