2010 Fiscal Year Annual Research Report
循環血液量および運動中1回心拍出量の新たな測定法の開発(近赤外線法)
Project/Area Number |
22700547
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 倫之 和歌山県立医科大学, みらい医療推進センター, 講師 (90305566)
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Keywords | 血液量 / 心拍出量 / 近赤外線 / ICG |
Research Abstract |
本研究は、正確な測定が困難とされている運動中の最大1回拍出量を測定することを目的とする。本研究では、今まで用いられているインドシアニングリーンによる心拍出量測定と近赤外線を利用した新たな方法の開発である。今年度は、従来2~4mlと非常に多くのインドシアニングリーンを一度に注入しなければいけなかったが、近赤外線を用いる事でより少量でインドシアニングリーンを検出できることをまず検証した。0.2ml(1mg)、0.4ml(2mg)、0.8ml(4mg)と3条件下で4人の被験者で臥位および座位の姿勢で検証を行った。また合わせて近赤外線のプローブを前額部と前腕とに装着し、測定部位の適当な場所を検討した。3条件とも十分にインドシアニングリーンの濃度上昇を検出する事ができ、0.8ml注入時が最もピークがきれいに描出で来たが、0.2mlでも十分である。また、部位では前額部、前腕ともインドシアニングリーンの検出は可能であったが、前腕ではピークの検出が4人中3人で困難であり、従来の報告通り部位として前額部が非常に適切な場所である事が判明した。次にインピーダンス法で測定した心拍出量との相関の検証を行った。測定で得られたインドシアニングリーン濃度の希釈曲線のAUC(area under the curve)の算出が測定器のシステム上、困難であり、検証中であるが、インピーダンス法で測定された心拍出量と相関が求められず、様々な方法で検証しているところである。来年度は、求めた算出方法でインドシアニングリーンの量を再調整しながら、この研究の最大の目的である運動中の心拍出量測定を行い、また最大1回心拍出量と循環血液量のとの関係をこの方法で求める。
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