2010 Fiscal Year Annual Research Report
クロスメディアによる高校生の性の健康教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
22700674
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河村 洋子 熊本大学, 政策創造研究教育センター, 准教授 (00568719)
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Keywords | 性・エイズ教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高校生の「性の健康」を目指した全人的なアプローチによる健康教育プログラムの実現に向けて、(1)社会心理学、行動学理論に基づいた高校生の性に関する特徴の把握と、(2)(1)によって把握した高校生の文化的・社会的価値観をもとに、Entertainment-EducationとTailoringの手法を用いて、複数のメディアを活用した「クロスメディア」による高校生の性教育プログラムを開発し、(3)その効果を検証することである。 平成22年度は、主に(1)の目的を達成するために、フォーマル、インフォーマルな形で調査を実施した。熊本県内の高等学校の養護教諭、母子保健医療や行政担当者から意見を聞きながら、取り組むべき課題の焦点を明確にした。その中で、やはり性に限らず健やかな育成のために「ライフスキル」習得の重要性が見えてきた。そこで、ライフスキルと性に関する意識や行動、あるいは行動に関連があると思われる心理的な要素との関連性を検証することができる枠組みで質問紙調査を企画し、4つの県内高等学校の協力を得て実施した。1340名の高校生からの回答を得ることができ、この結果はラジオドラマとコンピュータプログラムで構成されるクロスメディア健康教育プログラムの基盤設計の軸となるものである。 加えて、2006年に実施された青少年の性行動に関する調査のデータの貸与を受けて、プログラム開発に有用な2次分析を行った。この分析結果も、プログラム開発の基盤構築に活かしていく予定である。
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Research Products
(2 results)