2011 Fiscal Year Annual Research Report
エチゼンクラゲ由来降圧活性ペプチドの起源タンパク質の探索とその体内動態
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22700735
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
森永 八江 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教 (40404818)
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Keywords | エチゼンクラゲ / コラーゲン / 降圧活性 / ペプチド / タンパク質 |
Research Abstract |
研究代表者がエチゼンクラゲから発見した降圧活性を有するペプチドYYAPFEはクラゲの主要タンパク質であるコラーゲンのグリシン繰り返し〔Gly-X-Y〕_n構造を持たず、その由来タンパク質は非コラーゲンタンパク質と推測された。そこで、遺伝子の配列による由来タンパク質の検証を行おうとしたが、ペプチドYYAPFEが短鎖ペプチドであったためプライマーの設計およびクローニングが困難であった。そこで、YYAPFE構造を含み、より長鎖の非コラーゲンタンパク質由来のペプチドの探索を行った。 YYAPFEはドラムドライヤー法により熱変性したエチゼンクラゲから見出されたが、熱変性しているため短鎖ペプチドになった可能性が考えられたため、生のエチゼンクラゲより三浦らの方法で非コラーゲンタンパク質を抽出した。この酢酸可溶のコラーゲを硫安-リン酸緩衝液で抽出し、硫安可溶物質と硫安不溶物質に分画した。また、YYAPFEは37℃の条件でペプシン処理したため、短鎖ペプチドが得られた可能性が考えられたため、本研究ではこの硫安不溶物質を低温でペプシン処理した。硫安不溶タンパク質およびペプシン処理した硫安不溶タンパク質を20%SDS-PAGEで比較するとペプシン処理により低分子化したこと示された。さらに、生成したペプチドのアミノ酸組成をYYAPFEの精製の中間物質と比較した結果、本研究で得られた硫安不溶タンパク質のアミノ酸組成が、活性ペプチドYYAPFEの粗分画のアミノ酸組成に非常に類似していた。この結果より、この新規タンパク質から活性ペプチドYYAPFEを含む長鎖の非コラーゲンタンパク質由来のペプチドが得られるのではないかと考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ペプチドYYAPFEが短鎖ペプチドであったためプライマーの設計およびクローニングが困難であり、より長鎖のペプチドの探索を行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
生のエチゼンクラゲから得られた非コラーゲンタンパク質由来の新規硫安不溶タンパク質をペプシン処理し、得られたペプチドの分離精製を行い、長鎖のペプチドの配列を決定し、プライマーの設計およびクローニングを行う。
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