2012 Fiscal Year Annual Research Report
COPDバイオマーカー診断法の確立を目指したdesmosine類の創製
Project/Area Number |
22710224
|
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
臼杵 豊展 上智大学, 理工学部, 助教 (50514535)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | COPD / バイオマーカー / エラスチン / クロスカップリング |
Research Abstract |
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、断続的な呼吸困難などが長期間続く肺の生活習慣病であり、世界で死亡原因の第4位を占めている。肺胞を司る弾性繊維エラスチンの分解物desmosineとその異性体isodesmosineが、症状の進行に伴って生体内濃度が上昇するため、COPDのバイオマーカーとして注目されている。本研究ではCOPDバイオマーカー診断法の確立を目指し、desmosine類の創製研究を展開してきた。昨年度、成功したdesmosineの最初の全合成に基づき、今年度はさらに次のように研究を展開した。 1.1,2,3,5-四置換ピリジンであるisodesmosineについても、パラジウム触媒による段階的な根岸-薗頭-根岸の順番でのクロスカップリング反応を行った。そして段階的な保護基の除去の検討を行ったところ、首尾よくisodesmosineの全合成を達成した。 2.前年度までに確立した合成ルートを用いることにより調製した重水素標識したdesmosineを内部標準物質として採用した。すると、COPD患者の臨床試料中において、LC-MS分析によるdesmosineの厳密な定量法を実現することができた。 3.エラスチンの三次元構造の解明に向けて、ピリジン環を含む環状ペプチド型desmosineの合成研究を検討した。その際クロスカップリングを基軸とすることによって、2環性ペプチドの調製に成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|