2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本語と韓国語の談話における文末についての基礎研究
Project/Area Number |
22720167
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
金 珍娥 明治学院大学, 教養教育センター, 准教授 (30440184)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 言語学 / 日本語と韓国語 / 対照研究 / 談話分析 / 韓国語教育 |
Research Abstract |
2012年度はデータの収集、分析を進め、一方で原理論的な理論的研究を進めた。また韓国語教育への応用も試みた。それらの主要な成果は次のようなものである: (1)単行本である金珍娥著『談話論と文法論日本語と韓国語を照らす』(くろしお出版)の一部として成果を盛り込んだ。基礎研究の学問的な成果をまとめた研究書である。文末論は、述語文と非述語文の分布や非述語文、文末の緩衝表現などを主題とするいくつかの章で大々的に扱っている。書籍の刊行自体は2013年夏となる。 (2)研究の成果の一部を、野間秀樹編著『韓国語教育論講座第2巻』(2012年10月15日くろしお出版)に「談話論からの接近」(PP485-520)および「間投詞の出現様相と機能」(PP.427-465)の2つの論考として発表した。 (3)学問的な成果の基礎の上に立って、韓国語教育への実践的な応用の成果を、『韓国語学習講座凛RIN 1入門』(野間秀樹との共著、2012年9月30日大修館書店)に盛り込んだ。既存の学習書のように著者が頭で例文を考え出すといったありかたではなく、生きた談話についての本研究においてもたらされた知見を、言語学習に生かすものである。実際の談話に現れる、前置き表現、あいづち表現、間つなぎ表現、聞き返し表現などといった、談話を成り立たしめる重要なデバイスを明示し、学習のひとつの要として位置づけた。また談話において重要な役割を果たす間投詞を学習のステップの中に大々的に位置づけた。 (4)韓国語教育への実践的な応用の成果は、DVDブックである金珍娥著『ドラマティック・ハングル』(2012年4月10日朝日出版社)にも一部盛り込んでいる。
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Research Products
(4 results)