2010 Fiscal Year Annual Research Report
日韓の携帯電話市場における利用者の継続利用意向の決定要因とその要因間の構造的関係
Project/Area Number |
22730345
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Research Institution | Osaka Seikei University |
Principal Investigator |
朴 修賢 大阪成蹊大学, 現代経営情報学部, 准教授 (00368432)
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Keywords | スイッチングコスト / 顧客ロイヤルティ / 顧客関係 / 携帯電話 / サービス品質 |
Research Abstract |
本研究は、日本と韓国の携帯電話通信サービス市場における、利用者の継続利用意向の決定に影響する要因を「スイッチングコスト」と「サービス品質」の側面から比較・検証することを目的とする。平成22年においては、まず、第一、「スイッチングコスト」属性の側面から、携帯電話サービス利用者の継続利用意向の決定要因についての検討を行った。その結果、スイッチコスト属性は、携電話利用者の継続利用意向に影響していることが、統計的に検証され、特に、「事前学習スイッチングコスト」と周りとの「関係性スイッチングコスト」などが大きく影響していることを明らかにした。第二、従来のサービス品質理論に基づいて携帯電話通信サービス利用者によるサービス品質の認知についての検討を行った。その結果、携帯電話通信サービスは、(1)電話機(端末機)と(2)通信という商品財による組み合わせ、つまり、物資性(有形性)の非物質性(無形性)の統合体として認識する必要があるゆえに、その評価するにあたっては、携帯電話通信サービスの(1)機能的品質と、(2)プロセス品質の概念を採用し、それぞれの測定変数の設定を行った。第三に、上記の結果から設定された測定変数に対して、日本と韓国がそれぞれ抱えている通信事情、市場特殊性、利用者特殊性を反映するための、現地(現場)調査を行った。以上の結果を踏まえて、平成22年度では、日本と韓国の携帯電話利用者の継続利用意向に影響する主な属性として「スイッチングコスト」と「サービス品質」、またその他の属性を概念化したうえ、それら属性間の構造的な関係を表す仮説モデルを完成させ、検証するためのアンケート調査を実施した。 平成23年では、アンケート調査結果の分析を通じた仮説モデルの検証および理論的精緻化をむけての研究を進めていく。
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Research Products
(1 results)