2011 Fiscal Year Annual Research Report
日韓の携帯電話市場における利用者の継続利用意向の決定要因とその要因間の構造的関係
Project/Area Number |
22730345
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Research Institution | Osaka Seikei University |
Principal Investigator |
朴 修賢 大阪成蹊大学, マネジメント学部, 准教授 (00368432)
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Keywords | スイッチングコスト / 顧客ロイヤルティ / 顧客関係性 / 携帯電話 / サービス品質 / 企業イメージ / 顧客満足度 |
Research Abstract |
本研究は、日本と韓国の携帯電話通信サービス市場における、利用者の継続利用意向の決定に影響する要因を明らかにし、比較・検証することを目的とする。平成23年においては、まず、日本と韓国における携帯電話利用者の継続利用意向に影響する要因を探るために、日本と韓国がそれぞれ抱えている通信事情、市場特殊性について調査を行った。調査は、主に通信会社、流通代理店・販売店を中心としたインタビュー調査で行った。その結果、日本と韓国の移動通信市場には、大きな違いが存在していることが分かった。日本では、移動通信市場における主導権を通信会社が握っているのに対して、韓国では、通信事業そのものが、長い間、国家が主導する通信政策によって、計画的かつ段階的に市場化されているゆえ、移動通信市場の競争構造が国家政策に大きく左右され、現在に至って、移動通信市場の主導権が、通信会社ではなく、端末機製造業者によって握られている。その中でも、特に国内の大手メーカであるサムスンという特定企業の影響が絶対的である。また、韓国の携帯電話利用者は、このような端末機製造業者の企業イメージに大きく影響されていることが推測できた。以上の状況を踏まえて、平成23年度の研究成果として、「企業イメージ」と「満足度」の属性を中心として、韓国の通信市場における消費者の継続利用意思に対する仮説検証を行ない、論文および学会報告としてまとめた。さらに、消費者の意思決定に対して影響する企業イメージ属性をより具体的にするための追加的アンケート調査を実施した。 次に、前年度に引き続き、日本と韓国の携帯電話利用者の継続利用意向に影響する属性として「スイッチングコスト」と「サービス品質」属性を概念化したうえ、それら属性間の構造的な関係を表す仮説モデルを完成させ、検証するためのアンケート調査結果の分析を進めた。その結果、仮説モデルの検証および理論的精緻化を行った。
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Research Products
(2 results)