2011 Fiscal Year Annual Research Report
タンザニアにおける「持続可能な発展」戦略としてのエコツーリズムの可能性
Project/Area Number |
22730406
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
中嶋 真美 玉川大学, 文学部, 准教授 (80555409)
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Keywords | エコツーリズム / コミュニティ・ツーリズム / ジェンダー / 格差 / サステイナブル・ツーリズム / 途上国 / 観光 / 環境保全 |
Research Abstract |
本研究は、タンザニアを事例とし、今後の「持続可能な発展」戦略としてのエコツーリズム(ET)の可能性を検討する事を目的としている。そのため、(1)観光の担い手である地域住民とNGOに焦点を当て、個人及び地域社会の利益享受と社会参画の実情を把握する事で、社会開発手法としてのETの貢献可能性を検討し、(2)ETの実質的担い手である地域住民の多様な属性を細分化し、役割や各属性のニーズの経年変化を把握する事に努めた。 1.国内作業: (1)文献調査による観光動向・開発等の各関連分野の既存研究の到達点確認 (2)23年度現地調査の結果解析及び22年度との経年比較 2.海外現地調査:聞き取り調査・質問票を用いた半構造化インタビューの実施<2011年8月・2012年2月> 【調査対象者】 ET実施地域内外の観光業従事者、人材育成担当者、各支援団体(TACTO、TTB等)、地域住民(特にジェンダー格差の実態把握のため23年度は女性を聞き取り対象の中心とした)、政府関係者(天然資源観光省及び環境省)、行政関係者等 【調査内容】 (1)住民の属性・階層による利益享受に関する現状把握 (2)ET関連業務としての社会参画の有無、希望の確認 (3)運営形態毎のETを通じた住民の社会参画の程度差の把握 3.研究成果の意義・重要性 本研究を通じ、単なる観光振興ではなく途上国の開発支援の施策としての意味合いも併せ持つETによる経済・社会的利益の実態を把握する事が可能となる。とりわけSSA諸国に対する持続可能な開発手法として具体性を持った提言を行う事ができる。 4.成果の公表 学会での口頭発表(2011年)および論文集掲載(2012年)済み。現在、Journal of Sustainable Tourism誌および、African Journal of Environmental Science and Technology誌に投稿中。
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Research Products
(2 results)