2010 Fiscal Year Annual Research Report
特別養護老人ホーム入居家族への支援方法に関する研究
Project/Area Number |
22730445
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
井上 修一 大妻女子大学, 人間関係学部, 講師 (20322430)
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Keywords | 特別養護老人ホーム / 入居者家族 / 迷い / 緩和 |
Research Abstract |
今年度は研究計画に基づいて、下記の課題を実施した。 (1)特別養護老人ホーム入居者家族が抱く迷いについて関連する先行研究の再検討と概念整理 入居者家族に関する調査や文献の体系的な資料収集、情報収集をし、先行研究の再検討をした。既存の資料をもとに国内外の入居者家族が抱く迷い(葛藤、罪悪感等を含む感情)について整理した。 (2)調査協力施設・家族会等に対するグループインタビュー調査の設計 家族が抱ぐ迷いの把握、迷いがどのような背景のなかで起こっているか、特に日常的な関わり・面会時に行っていること等を手がかりに、規範意識や家族役割意識の検討を通じて迷い概念を整理した。 (3)協力施設との共同研究会を企画・運営 調査協力施設と研究会を開催し、家族・援助者と共同で家族支援プログラム構築をめざす。本課題を遂行するにあたって協力施設とともに研究を進めることは、研究を効果的・効率的に行うだけでなく、家族と援助者とのパートナーシップを構築するうえで意義がある。共同研究にあたって、協力施設・家族会の連携のもと、家族の迷いを把握する座談会を企画する。座談会では入居者家族が抱く迷いの把握と共有、さらに緩和の手がかりとなる支援のきっかけをつかむ。入居者家族と援助者が同じ立場で議論することで、迷いに対するお互いの認識の相違を明らかにすることができると考える。さらに、座談会によって入居者家族が抱く迷いの縦和に向けて両者間で効果的な話し合いが期待できる。このような考えのもとに、岐阜県内における協力期間と共同研究会を立ち上げ、継続的な実践と評価の仕組みづくりに取り組んだ。
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