2011 Fiscal Year Annual Research Report
米国チャータースクールにおける特色ある学校評価による効果に関する実証的研究
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22730642
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Research Institution | Tezukayama Gakuin University |
Principal Investigator |
湯藤 定宗 帝塚山学院大学, リベラルアーツ学部, 准教授 (20325137)
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Keywords | 教育学 / チャータースクール / アクレディテーション / 学校評価 / 米国ミネソタ州 |
Research Abstract |
本研究の目的は、米国において特色ある学校評価を実施しているチャータースクールを対象として、学校評価の実態、及び学校評価による効果を明らかにすることである。 平成23年度の研究成果として『帝塚山学院大学研究論集』第46集において。米国チャータースクールにおけるアクレディテーションに関する研究(1)-AdvancEDによる評価を事例として」と題する拙稿を作成した。本稿の目的は、PACTチャータースクールを事例として、AdvancEDによるアクレディテーションの評価結果分析を通して、日本における学校評価システム構築のための示唆を得ることをであった。 具体的内容としては、AdvancEDが設定する7つの基準の中で4つ目の基準である。成績管理とその活用」に焦点を当てて、当該基準における自己評価と第三者評価の評価内容の分析と考察を行った。第一に、アクレディテーションは自己評価を基礎として実施されている。第二に、アクレディテーションは自己評価を基礎としつつも、最終的には専門家評価であるAdvancEDによる評価が専門性を確保した評価として機能している。第三に、AdvancEDによって指摘された点を改善するためにAccreditation Progress Reportを各学校が作成することになっていることを明らかにした。 日本においては、『学校評価ガイドライン〔平成22年改訂〕』において。第三者評価は、学校とその設置者が実施者となり、その責任の下で、第三者評価が必要であると判断した場合に行うものであり、法令上、実施義務や実施の努力義務を課すものではない。」とされているが、本稿で事例としたPACTチャータースクールはそのケースに該当する。AdvancEDによる学校改善のための日常的な支援のあり方は、日本における学校評価システム構築には欠かせない重要な視点であり、その視点及び支援体制を指摘した本稿に意義を見出すことができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに平成22年度と23年度において米国ミネソタ州への実地調査も実施できており、研究成果についても学会発表や学部紀要において定期的に提出できている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成24年度においても9月あるいは3月に米国での現地調査を計画しているが、当該調査の成果が本研究の成否を左右することから、学校訪問数やインタビュー調査をより多く行い、より積極的な情報収集を計画している。
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