2012 Fiscal Year Annual Research Report
真正粘菌変形体にみられる遷移ダイナミクスに対する数理モデルの作成とその数理解析
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22740064
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
上田 肇一 富山大学, 大学院理工学研究部(理学), 准教授 (00378960)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 真正粘菌変形体 / 情報処理 / 数理モデル / 環境適応 |
Research Abstract |
真正粘菌変形体は外部原形質の収縮弛緩運動によって発生する原形質流動の時空間パターンを定性的に変化させることによって環境適応的な行動選択を可能にしている。本研究の目的は、細胞内化学反応ネットワークを解析し、環境変化と行動選択に関わる情報処理機構を数理的に解明することである。 細胞内では様々な時間周期を持つ化学反応が起きていることが知られている。しかし、それらの多くが生物的な機能においてどのような役割を持つかは明らかにされていない。今年度は、細胞が忌避物質に接した際に見せる、行動選択機能に関わる化学反応を明らかにするために、実験家との共同研究によって実験および理論の両面から現象の考察を行った。生物実験では、様々な時間周期で光刺激を与え、細胞が忌避物質を通過する時間を観測することによって、行動選択に関わる特徴的な周期が存在することを示した。この実験結果を理論的に解明するために、フェーズフィールドモデルを用いた数理モデリングを行い、先端部分で起きる化学反応と細胞運動をカップリングさせた方程式を導出した。方程式に対する数値シミュレーションによって周期的外部刺激が行動選択時間を短縮させることを確認し、伸展運動に関わる化学反応が行動選択速度に影響することを示唆する結果を得た。さらに、伸展運動に関わる化学反応の非線形性に着目することによって、光刺激によって意思決定時間が短くなる仕組みを数理的に解明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)