2010 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイムシミュレータを用いた直流配電システムの模擬評価装置に関する研究
Project/Area Number |
22760209
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柿ヶ野 浩明 大阪大学, 工学研究科, 助教 (30437371)
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Keywords | マイクログリッド / 直流配電 / リアルタイムシミュレーション / 分散形電源 |
Research Abstract |
太陽光発電や風力発電などの自然エネルギー発電は出力変動が大きいことから予備力確保など電力供給側・需要家側双方での対策が必要であり,その対策としてマイクログリッドなど新電力供給システムの研究が行われている。本研究では,直流を主たる配電方式とするDCマイクログリッドにおいて,研究室に構築している実験用ミニモデルを拡張する方式としてリアルタイムシミュレータと電力回生機能付電源を用いる手法を提案し,本手法の特徴を明らかにするとともに拡張システムを用いた安定性解析などを行うことを目的としている。 平成22年度において得られた成果として,まず研究室に構築している実験用ミニモデルの等価モデルをリアルタイムシミュレータ上に構築し,シミュレーションと実験結果との相違について検討を行った。リアルタイムシミュレータには,OPAL社のRT-LABを用いた。各住戸の負荷・分散電源の模擬は,処理速度の制約から本研究では変換器のスイッチングまでは考慮せず制御電流源で模擬した。結果,実験結果と同様の波形が得られることを確認し,リアルタイムシミュレーションによるシステム拡張の妥当性を確認した。 次に,リアルタイムシミュレータと実験用ミニモデルとを接続するための電力回生機能付電源の回路設計を行った。本回路は整流器とDC/DCコンバータにより構成されており,整流器においては直流電圧一定制御を行う.DC/DCコンバータについては,制御電源の応答速度がシミュレーションの精度を高める上で非常に重要な要素であるため,デッドビート制御を適用し回路シミュレータにより動作を確認した。
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