2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22780076
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
高久 洋暁 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 准教授 (70350717)
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Keywords | tRNaseZL / 前駆体tRNA / 酵母 / tRNAの3'端プロセシング / endoribonuclease |
Research Abstract |
tRNase ZLは真核生物においてtRNAの3'端プロセシングに関与するendoribonucleaseで、前駆体tRNAの3'伸長配列をdiscriminator塩基で切断する酵素である。tRNaseZLは、生育に必須であるという理由もあり、in vivo解析はほとんど行われてないが、生理学的意義、機能を正確に把握するためにはin vivo解析が必須課題である。そこで様々な遺伝学的解析手法がある酵母Saccharomyces cerevisiaeを利用して解析を行った。まず、大腸菌の異種蛋白質発現系を利用し、酵母tRNaseZLを生産・精製した。酵母tRNaseZLの酵母tRNAに対する機能について、酵母S.cerevisiaeのSer、Phe、Leu、Pro、Trpの5種類のpre-tRNAを作製し、その活性について検討した。その結果、5種類のtRNAのどの場合においても5'リーダー配列およびイントロン配列存在下、特に5'リーダー配列の存在により切断効率が低下することが分かった。これは5'リーダー配列存在下では5'リーダー配列と3'トレーラー配列の水素結合により高次構造が形成されtRNaseZLの基質切断効率が低下するからであると考えられた。また1、酵母tRNaseZの前駆体tRNAの切断部位について調べたところ、5'リーダー配列、イントロンの有無、切断効率、tRNAの種類に関係なく、前駆体tRNAはすべてdiscriminator塩基で切断されていた。 次に酵母細胞内における酵母tRNaseZLの機能を解析するため、trzl温度感受性変異株の作製を試み、候補株を取得し、現在、温度感受性について解析中である。また、酵母tRNaseZLの細胞内局在を調べた結果、核に局在することが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)