2012 Fiscal Year Annual Research Report
酵素活性を指標とした有益プロバイオティクスの新規スクリーニング法の構築とその応用
Project/Area Number |
22780241
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
木下 英樹 宮城大学, 食産業学部, 助教 (50533288)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | プロバイオティクス / 腸管付着性 / 付着因子 / アドヘシン / 乳酸菌 / ムチン / 熱ショックタンパク質 / GroEL |
Research Abstract |
プロバイオティクスの代表である乳酸菌が有用な機能を十分に発揮するためには腸管粘膜に付着することが重要であるが、腸管付着性試験は、操作が煩雑であり時間やコストがかかるのが現状である。我々は、グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(GAPDH)の酵素活性を指標にした新奇スクリーニング法の可能性を見出した。しかしながら、GAPDHのみでは選抜漏れがあることが分かった。そこで、本研究では腸管付着因子の基礎的知見を得ることを目的に乳酸菌に普遍的に発現している腸管付着因子の探索を行った。 ブタ腸管から単離した高い付着性を持つ選抜菌5菌株について、菌体表層タンパク質のSDS-PAGE を行ったところ、5菌株全てから分子量約64kDaに共通バンドが検出された。タンパク質の同定を行ったところ、熱ショックプロテイン(GroEL)と同定された。ヒト腸管から単離した30菌株についても菌体表層タンパク質のSDS-PAGEを行ったところ、半数以上に発現が確認された。GroELは、PBSで容易に抽出されたことからGAPDH同様、イオン結合により負電荷物質に結合することで菌体表層に留まっていると推測された。GroELは細胞内ではGroESと巨大会合体を形成していることから菌体表層においても会合体として存在するのかをブルーネイティブPAGEを行い、検出を試みたが明確なバンドは得られなかった。GroELは多くの菌に普遍的に発現している可能性が示されたことから、GAPDHと同様有力な付着因子の候補かもしれない。 また、Weissella paramesenteroides PB3-1は再同定の結果、Staphylococcusと再同定された。この結果から、新奇付着因子の可能性が考えたれていた27kDaの塩基性タンパク質は、トランスグリコシダーゼであると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Watanabe M, Kinoshita H, Huang IN, Eguchi K, Tsurumi T, Kawai Y, Kitazawa H, Kimura K, Taketomo N, Kikuchi D, Sase T, Miura K, Ogawa H, Shibata C, Horii A, Saito T. An Adhesin-Like Protein, Lam29, from Lactobacillus mucosae ME-340 Binds to Histone H3 and Blood Group Antigens in Human Colonic Mucus2012
Author(s)
Watanabe M, Kinoshita H, Huang IN, Eguchi K, Tsurumi T, Kawai Y, Kitazawa H, Kimura K, Taketomo N, Kikuchi D, Sase T, Miura K, Ogawa H, Shibata C, Horii A, Saito T.
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Journal Title
Biosci. Biotechnol. Biochem.
Volume: 76
Pages: 1655-1660
DOI
Peer Reviewed