2010 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪性肝炎発症にかかわる転写因子Nrf1のリン酸化シグナリング
Project/Area Number |
22790329
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
土谷 佳樹 同志社大学, 生命医科学部, 助教 (30456777)
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Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 / 脂質 |
Research Abstract |
タンパク質キナーゼCK2によるNrf1リン酸化の生理的意義を調べるため、CK2によるNrf1のリン酸化部位を同定した。大腸菌に発現させたNrf1の部分欠失体またはアミノ酸置換変異体を基質として、CK2によるリン酸化アッセイを行い、CK2がin vitroにおいてNrf1の497番目のセリンを特異的にリン酸化することを明らかにした。 また、Nrf1の活性制御におけるリン酸化の意義を総合的に調べるため、質量分析計を用いて細胞内におけるNrf1のリン酸化部位の網羅的解析を試みた。293T細胞に発現させたNrf1を免疫沈降により精製し、nanoLC-MS/MS解析によって複数のリン酸化されているセリン、トレオニン、およびチロシン残基を同定した。これらのリン酸化について現在詳細に解析中である。 また、・-TrCP1/2依存的なNrf1分解機構について詳細な解析を行い、・-TrCPがNrf1と結合し、Nrf1をユビキチン化することを見出した。また、siRNAによる・-TrCPのノックダウンによりNrf1が安定化することを見出した。さらに、・-TrCPによるNrf1の分解に必要なNrf1中の分解責任モチーフを同定し、このモチーフ内に存在するセリンをアラニンに置換したアミノ酸置換変異体は野生型に比べて安定性が高いことを見出した。現在、B-TrCPによるNrf1の分解機構にNrf1のリン酸化が関わっているかどうかについて、引き続き解析を行っている。
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Research Products
(1 results)