2012 Fiscal Year Annual Research Report
発癌に関わるTGF‐β1結合蛋白質の亜型に着目した発現・機能解析と癌診断への応用
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22790542
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
東 朋美 金沢大学, 医学系, 助教 (20293342)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | TGF-β / LTBP-1 / 癌 |
Research Abstract |
TGFβ1結合蛋白質LTBP-1には亜型のLTBP-1L(long) とLTBP-1S(short)があり,本研究では癌で高発現しているLTBP-1Lの役割や分子マーカーとしての有用性を明らかにすることを目的とした。今年度はまず、昨年度までに作製した癌培養細胞株のLTBP-1L、LTBP-1S それぞれの安定発現株を用いて細胞増殖能、細胞遊走、浸潤能などの機能解析を行い、発現量の増加に伴う機能変化を測定した。使用した培養細胞株は胃癌MKN1, MKN45, NUGC3、卵巣癌JHOM1, TMK1、子宮癌HeLaであり、それぞれ発現株を3クローンずつ解析に用いた。その結果、発現株によって細胞増殖能、細胞遊走、浸潤能にわずかな違いが見られたものの、全ての細胞株において、顕著な変化は認められなかった。従って、TBP-1L、LTBP-1S がこれらの機能へ影響していない可能性と、両者ともに、細胞内での局在に加えて、細胞外マトリックスの構成成分であることから、培養系では顕著な変化が現れなかった可能性が考えられた。そこで、胃癌臨床組織検体を使用してリアルタイムPCRによる正常部と癌部での発現解析を行った。その結果、正常部ではTBP-1L、LTBP-1SともにmRNA発現レベルが低く、癌部では高発現している検体と発現が低い検体が混在していたが、組織型や病期との関連は見られなかった。一方、LTBP-1抗体を用いて胃癌臨床組織で同蛋白の発現を解析したところ、癌部において組織型、肉眼型、間質のタイプと蛋白発現量との有意な関連が見られた。これらより、LTBP-1Lは癌化の予測分子マーカーにはなりえないが、癌の悪性化に関与している可能性が依然高く、治療の標的分子候補であると示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Aberrant glycogen synthase kinase 3β is involved in pancreatic cancer cell invasion and resistance to therapy2013
Author(s)
Kitano A, Shimasaki T, Chikano Y, Nakada M, Hirose M, Higashi T, Ishigaki Y, Endo Y, Takino T, Sato H, Sai Y, Miyamoto K, Motoo Y, Kawakami K, Minamoto T.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 8
Pages: e55289
Peer Reviewed
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[Presentation] Health Effect of Kosa Aerosol
Author(s)
Higashi T, Kambayashi Y, Fujimura M, Ohkura N, Yoshizaki T, Nakanishi S, Saijoh K, Hayakawa K, Kobayashi F, Michigami Y, Hitomi Y, Asakura H, Yamazaki M, Mitoma J,Horii M and Nakamura H
Organizer
International Symposium on Aerosols in East Asia and their Impacts on Plants and Human Health,
Place of Presentation
Tokyo University of Agriculture and Technology, Tokyo, Japan.
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