2012 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症疾患候補遺伝子PCM1のシナプスにおける機能解析
Project/Area Number |
22791125
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高木 学 岡山大学, 大学病院, 助教 (60452570)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 統合失調症 / PCM1 / ARHGEF11 / シナプス |
Research Abstract |
PCM1と統合失調症は遺伝子関連解析において有意な関連がないことを学会にて発表した。PCM1と同様に統合失調症疾患候補遺伝子Disc1結合蛋白である、The human Rho guanine nucleotide exchange factor 11 (ARHGEF11)遺伝子と統合失調症の関連を解析した。統合失調症患者は2型糖尿病のリスクが高く、初発統合失調症または抗精神病薬で未治療の患者においてリスクが高く、共通の遺伝要因の存在が推測される。ARHGEF11遺伝子は、両疾患の共通リスク部位chromosome 1q21に存在し、アジア人を含む多人種で2型糖尿病と関連が報告されている。ARHGEF11は、RhoA GTPasesの特異的なsmall GTP-binding proteins of Rho families(GEF)であり、アクチンと結合し、細胞骨格の再構築、樹状突起、軸索の構成、β細胞の壊死やインスリンのシグナルに関与することが推測される。統合失調症患者全体では有意差を認めなかったが、妄想型統合失調症とは、機能的多型を含む、rs822585, rs6427340, rs6427339, rs868188 (S1456G)で有意差を認めた (P=0.031, P=0.036, P=0.023, P=0.020)。一方、破瓜型統合失調症は有意差がなかった。これを学会にて報告した。更に、妄想型統合失調症で有意差が見られた多型のうちrs822585, rs6427340は5年後の就労との相関がみられ予後と関係した。加えて、実験動物を用いた機能解析では、大脳皮質初代培養細胞を28日間培養し蛍光免疫染色したところ、ARHGEF11は、後シナプス蛋白であるPSD95と共存した。大脳皮質の分画では、ARHGEF11は、シナプス分画に存在することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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