2010 Fiscal Year Annual Research Report
放射線照射による宿主の免疫応答を利用した治療法の開発
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22791169
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
石川 仁 群馬大学, 医学部, 講師 (70344918)
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Keywords | 腫瘍免疫 / 放射線治療 / サイトカイン / 抗体療法 |
Research Abstract |
1 (1)マウスにB16悪性黒色腫細胞にLuciferase導入を行い、マウス大腿皮下に移植した。移植7日目には画像的に腫瘍の増殖が確認された。 (2)B16の増殖曲線および放射線照射後のTCD50について検討した結果、40Gy-46Gyであり、さらに現在詳細な検討を行っている。 (3)移植腫瘍に対して照射0Gy,10Gy,20Gy,30Gy,40Gy,50Gyの血清および脾細胞培養液ではTNF-α,INF-γ,GM-CSF値を測定した結果、照射10日目の血清、脾細胞培養液いずれも照射群でサイトカイン値はいずれも上昇した。また、30Gy以上の照射は10Gy,20Gyに比較して有意な誘導が認められたが、30Gy,40Gy,50Gyでは差は認めらなかった。以上より、サイトカイン上昇には少なくとも30Gyの照射が必要であることが示された。現在、サイトカイン上昇がアポトーシスなど細胞死誘導および腫瘍組織中のアポトーシス関連分子とどのような関係を有するのか解析中である。 2.転移性乳がん症例に対する定位照射前後のサイトカインを測定し、予後にどのような影響を有するかについて検討した。測定した12種類のサイトカインでGM-CSFおよびIFN-γ値が照射後に上昇した症例で、更なる転移の発生までの期間を延長することが示された。また、これらの患者血清には乳癌細胞に対するIgG抗体誘導が認められた。
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Research Products
(4 results)