2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791386
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福士 純一 九州大学, 大学病院, 助教 (40444806)
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Keywords | MMP2 / 骨破壊 / 骨溶解症 |
Research Abstract |
ヒトMMP2遺伝子変異は、多関節の関節破壊と骨粗鬆症を呈する多中心性骨溶解症(Winchester症候群)を生じる。ムチランス型の関節リウマチに類似した病態が、プロテアーゼの不活性型変異で生じることは興味深いが、その分子機序については、全く明らかとなっていない。MT1-MMP遺伝子欠損マウスの表現型が、ヒト多中心性骨溶解症ときわめて類似することから、変異型MMP2がMT1-MMPの機能を抑制する可能性が示唆される。骨溶解症の動物モデルの作成およびin vivoでの機能解析を行うべく、遺伝子改変マウスの作成を計画した。 先行研究において、pCAGGSベクターを用いて変異型MMP2のトランスジェニック(Tg)マウスを作成したところ、生殖能力を持たない表現型を呈したため、本研究では組織特異的にトランスジーンを過剰発現させることを計画した。LoxP配列をもつpCALNL5ベクターに変異型MMP2を組み込むと、Cre非存在下ではネオマイシン遺伝子が発現するが、Cre存在下では変異型MMP2が発現する。この発現カセットを用いてTgマウスを作成した。現在、Col1-CreおよびCol2-Creマウスと交配するために繁殖を行っている。
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