2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791792
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
増原 正明 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70372901)
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Keywords | 破骨細胞 / 薬理学 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 細胞極性 / 分化 |
Research Abstract |
骨組織は破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成がバランスよく行われることによって維持されており、このバランスが崩れると骨粗鬆症などの疾病が引き起こされる。破骨細胞の分化については多くのことが明らかにされてきたが、細胞融合のメカニズムをはじめとして成熟破骨細胞については未知の部分が非常に多く残されている。本研究ではこの成熟破骨細胞に着目し、特に成熟破骨細胞の機能および形態的特徴である細胞極性がどのように獲得・維持されているかを明らかにすることを目指す。 マウス骨髄細胞からの破骨細胞形成系およびRAW264細胞からの形成系を用いて解析を行い、多くのRabファミリーGTPaseおよびKIFスーパーファミリーモーター分子が分化の段階にかかわらず発現していることを明らかにした。これまでに分化によって大きく発現誘導される遺伝子は見つかっていない。これらの分子のうちのいくつかについてsiRNAによるノックダウンを行ったが、現在まで分化および形態に明確な変化を及ぼす分子は見つからなかった。破骨細胞において極性を示す分子のGFP融合タンパク質を発現させ、局在への影響についても解析を行っているが、現在まで大きな変化を及ぼす分子の発見には至っていない。現在、いくつかの遺伝子のダブル(もしくはトリプル)ノックダウンによる機能解析を行うとともに、別アプローチによるスクリーニングの系の確立、また神経細胞を用いての上記と同様の解析をおこなうことを目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記研究の概要で述べたように、解析は進んでいるものの、革新的なデータは得られておらず、論文としてまとめるためには相当の努力が必要であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは細胞内の分子をターゲットとして研究を行ってきたが、カルシウムのトランスサイトーシスについても解析を行う。考慮すべき分子の種類が少なくなることで解析を行いやすく、また、研究成果をまとめやすくなるものと考える。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Receptor activator of NF-kB ligand-dependent expression of caveolin-1 in osteoclast precursors, and high dependency of osteoclastogenesis on exogenous lipoprotein2012
Author(s)
Hada N, Okayasu M, Ito J, Nakayachi M, Hayashida C, Kaneda T, Uchida N, Muramatsu T, Koike C, Masuhara M, Sato T, Hakeda Y
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Journal Title
Bone
Volume: 50(1)
Pages: 226-236
DOI
Peer Reviewed
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